back icon
年金の申請はいつから?手続きはどこでする?必要書類の解説とあわせ基本を徹底解説
年金の申請はいつから?手続きはどこでする?必要書類の解説とあわせ基本を徹底解説

年金の申請はいつから?手続きはどこでする?必要書類の解説とあわせ基本を徹底解説

2023/09/18・提供元:Money Canvas

年金に関しては、請求手続きについて理解しておかないと受給資格を得たときに慌ててしまう恐れがあります。

また、年金には老齢年金や障害年金、遺族年金などさまざまな種類があり、受給する年金によって手続き方法が異なるので注意が必要です。


そこで今回は、各年金の請求手続きの方法について解説します

正しい請求方法を理解して、安心して年金を受給できる準備を整えましょう。



老齢年金の請求手続き*1

老齢年金は、原則として65歳から支給開始となります 。65歳に到達したら自動的に受給できるわけではなく、請求手続きを経て、はじめて支給開始となる点は押さえておきましょう。


なお、老齢年金を受給する要件は「保険料納付済期間と保険料免除期間などを合算した受給資格期間が10年以上あること」です


以下で、老齢年金の請求手続きについて解説していきます。


老齢年金請求書の事前送付*2

特別支給の老齢厚生年金を受け取る権利が発生する人の場合、受給開始年齢に到達する約3ヵ月前に「年金請求書(事前送付用)」と年金の請求手続きの案内が届きます


「年金請求書(事前送付用)」には基礎年金番号や氏名、年金加入記録などがあらかじめ印字されています。通常は日本年金機構から送られますが、最終加入記録が共済組合の場合は当該共済組合から送付されるため、注意しましょう。


また、老齢基礎年金を受け取る権利が発生する人の場合も、受給開始年齢である65歳に到達する約3ヵ月前に「年金請求書(事前送付用)」が届きます。


年金請求書の提出*3

年金請求書が届いたら、必要事項を記載したうえで添付書類とともに年金事務所に提出します


年金請求書に記載されている情報に誤りがあるときや漏れがあるときは、請求する前に近くの年金事務所へ問い合わせましょう。


年金請求書を提出してから約1~2ヵ月後に「年金証書・年金決定通知書」が届き、さらに1~2ヵ月後に年金振込通知書・年金支払通知書または年金送金通知書が届きます。


年金振込通知書などが届いたら年金の受け取りが始まり、原則偶数月の15日に年金が振り込まれるようになります。


また、年金の請求をせずに年金を受けられるようになったときから5年が経過すると、時効により5年を過ぎた分の年金については受け取れなくなる場合があるので注意しましょう。


障害基礎年金の請求手続き

障害基礎年金を受給するためには、下記のすべての支給要件を満たす必要があります 。*4

  • 障害の原因となった病気やけがの初診日が、国民年金加入期間か20歳前または日本国内に住んでいる60歳以上65歳未満で年金制度に加入していない期間にある
  • 障害の状態が、障害認定日(障害認定日以後に20歳に達したときは、20歳に達した日)に、障害等級表に定める1級または2級に該当している
  • 初診日の前日に、初診日がある月の前々月までの被保険者期間で、国民年金の保険料納付済期間(厚生年金保険の被保険者期間、共済組合の組合員期間を含む)と保険料免除期間をあわせた期間が3分の2以上ある

    ※ただし初診日が令和8年4月1日前にあるときは、初診日において65歳未満であれば初診日の前日において、初診日がある月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がなければよい

    ※20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合、納付要件は不要


障害基礎年金の請求は、年金請求書と以下の添付書類を用意したうえで、市区町村役場の窓口に提出します(初診日が国民年金第3号被保険者期間中の場合は、年金事務所または年金相談センター)*5。

  • 基礎年金番号通知書または年金手帳等
  • 戸籍謄本、戸籍抄本、戸籍の記載事項証明、住民票、住民票の記載事項証明書のいずれか
  • 医師の診断書(原則、障害認定日より3ヵ月以内の現症のもの)
  • 受診状況等証明書
  • 病歴・就労状況等申立書
  • 本人名義の受取先金融機関の通帳等

18歳到達年度末までの子や障害の原因が第三者行為の場合は、必要書類となる添付書類が異なります。


また、障害基礎年金を請求するタイミングは、障害の状態に該当した時期に応じて2つの請求方法があります*4。

  • 障害認定日に法令に定める障害の状態にあるとき:障害認定日以降、いつでも提出できる(遡及して受けられる年金は、時効により5年分が限度)
  • 障害認定日に法令に定める障害の状態に該当せず、その後に症状が悪化して法令に定める障害の状態になったとき(事後重症):要件に該当した日以降、いつでも提出できる(ただし、請求書は65歳の誕生日の前々日までに提出する)

いずれにしても「請求しないと受給できない」点は、きちんと押さえておきましょう。

障害厚生年金の請求手続き

障害厚生年金を受給するためには、下記の要件に該当している必要があります 。*6

  • 厚生年金保険の被保険者である間に、障害の原因となった病気やけがの初診日がある
  • 障害の状態が障害認定日に、障害等級表に定める1級から3級のいずれかに該当している(ただし障害認定日に障害の状態が軽くても、その後重くなったときは障害厚生年金を受け取ることができる場合がある)
  • 初診日の前日に初診日がある月の前々月までの被保険者期間で、国民年金の保険料納付済期間(厚生年金保険の被保険者期間、共済組合の組合員期間を含む)と保険料免除期間をあわせた期間が3分の2以上ある

    ※ただし初診日が令和8年4月1日前にあるときは、初診日において65歳未満であれば、初診日の前日において、初診日がある月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がなければよい

障害厚生年金の請求で必要となる書類*7、請求するタイミング*6は障害基礎年金と同じです。


ただし、請求書類の提出先は年金事務所または年金相談センターになります*7。

遺族基礎年金の請求手続き

遺族基礎年金を受給するには、以下のいずれかの要件を満たしている必要があります 。*8

  • 国民年金の被保険者である間に死亡したとき
  • 国民年金の被保険者であった60歳以上65歳未満の方で、日本国内に住所を有していた方が死亡したとき
  • 老齢基礎年金の受給権者であった方が死亡したとき
  • 老齢基礎年金の受給資格を満たした方が死亡したとき

1および2に関しては、死亡日の前日において保険料納付済期間が国民年金加入期間の3分の2以上あることが必要です。ただし死亡日が令和8年3月末日までのときは、死亡した方が65歳未満であれば死亡日の前日において、死亡日が含まれる月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がなければ問題ありません。


3および4に関しては、保険料納付済期間、保険料免除期間および合算対象期間を合算した期間が25年以上あることが必要です。


遺族基礎年金の受給対象者は「子のある配偶者」か「子」です。子のない配偶者や直系尊属は、遺族基礎年金を受給できません*9。


要件を満たしている場合は、年金支給書と下記の添付資料を住所地の市区町村役場の窓口に提出します(死亡日が国民年金第3号被保険者期間中の場合は、近くの年金事務所または年金相談センター)*9。

  • 基礎年金番号通知書または年金手帳等
  • 戸籍謄本(記載事項証明書)または法定相続情報一覧図の写し
  • 世帯全員の住民票の写し(マイナンバーを記入すれば省略可能)
  • 死亡者の住民票の除票(世帯全員の住民票の写しに含まれている場合は不要)
  • 請求者の収入が確認できる書類(マイナンバーを記入すれば省略可能)
  • 所得証明書、課税(非課税)証明書、源泉徴収票等
  • 子の収入が確認できる書類(マイナンバーを記入すれば省略可能、義務教育終了前は不要、高等学校等在学中の場合は在学証明書または学生証のコピー)
  • 市区町村長に提出した死亡診断書(死体検案書等)のコピーまたは死亡届の記載事項証明書
  • 本人名義の受取先金融機関の通帳等

死亡の原因が第三者行為などのときは、追加で書類が必要となります。


遺族厚生年金の請求手続き

遺族厚生年金を受給するには、まず以下のいずれかの要件を満たしている必要があります。*10

  • 厚生年金保険の被保険者である間に死亡したとき
  • 厚生年金の被保険者期間に初診日がある病気やけがが原因で初診日から5年以内に死亡したとき
  • 1級・2級の障害厚生(共済)年金を受けとっている方が死亡したとき
  • 老齢厚生年金の受給権者であった方が死亡したとき
  • 老齢厚生年金の受給資格を満たした方が死亡したとき

1および2に関しては、死亡日の前日において保険料納付済期間が国民年金加入期間の3分の2以上あることが必要です。ただし死亡日が令和8年3月末日までのときは、死亡した方が65歳未満であれば死亡日の前日において、死亡日が含まれる月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がなければ問題ありません。


4および5に関しては、保険料納付済期間、保険料免除期間および合算対象期間を合算した期間が25年以上あることが必要です。


遺族厚生年金の受給対象者は、死亡した人に生計を維持されていた以下の遺族のうち、最も優先順位の高い人です*10。

  • 妻(子のない30歳未満の妻は、5年間のみの受給)
  • 子(18歳になった年度の3月31日までにある、または20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の状態にある)
  • 夫(死亡当時に55歳以上である)
  • 父母(死亡当時に55歳以上である)
  • 孫(18歳になった年度の3月31日までにある、または20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の状態にある)
  • 祖父母(死亡当時に55歳以上である)

夫・父母・祖父母が遺族厚生年金を受給できるのは、60歳からです。ただし夫に関しては遺族基礎年金をあわせて受給できる場合に限り、55歳から60歳の間でも遺族厚生年金を受給できます。


遺族厚生年金を請求するときに必要な書類は遺族基礎年金と同じですが、請求先は年金事務所または年金相談センターになります*11。

年金を受給するときは必要な手続きを忘れずに行おう

年金を受給するには、日本年金機構や市区町村役場の窓口に対して請求を行う必要があります。


いずれの年金も、自動的に支給されるわけではなく、請求の手続きが必要である点を押さえておきましょう。


また、年金には時効があるため、請求できるときから5年が経過すると、遡って受給できなくなります。


年金の受給要件や請求できるタイミングをきちんと把握し、適切に年金を受給しましょう。


産前産後の保険料免除についての解説はこちらです
産前産後の保険料免除制度について


本稿執筆時点における情報に基づいて作成しておりますので、最新情報との乖離にご注意ください。


出典
*1日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
*2日本年金機構 老齢年金請求書の事前送付
*3日本年金機構 老齢年金の請求手続き
*4日本年金機構 障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額
*5日本年金機構 障害基礎年金を受けられるとき
*6日本年金機構 障害厚生年金の受給要件・請求時期・年金額
*7日本年金機構 障害厚生年金を受けられるとき
*8日本年金機構 遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)
*9遺族基礎年金 遺族基礎年金を受けられるとき
*10日本年金機構 遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額)
*11日本年金機構 遺族厚生年金を受けられるとき

関連コラム
もっとみる >
Loading...
scroll-back-btn