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住宅ローンの種類と特徴を知ろう 金利や期間、金融機関別の基礎知識を解説!
住宅ローンの種類と特徴を知ろう 金利や期間、金融機関別の基礎知識を解説!

住宅ローンの種類と特徴を知ろう 金利や期間、金融機関別の基礎知識を解説!

2026/05/12に公開
提供元:大西勝士

住宅ローンは、借入先などによって特徴が異なります。しかし、住宅購入は人生で何度も経験するものではないため、「住宅ローンはよくわからない」と感じる人もいるでしょう。今後のライフプランへの影響が大きいため、基本的な仕組みを理解したうえで、自分に合ったローンを選ぶことが大切です。

本コラムでは、住宅ローンの種類や金利タイプ、組み方などの基礎知識を解説します。


住宅ローンの種類

住宅ローンは、大きく「民間ローン」「フラット35」「公的ローン」の3つに分けられます。まずは、借入先による違いを押さえておきましょう。


民間ローン

民間ローンとは、銀行や信用金庫、生命保険会社、ノンバンクなどの金融機関が取り扱う住宅ローンです。*1

後述するフラット35や公的ローンに比べると、審査が厳しい傾向にあります。一方で、「選べる金利タイプが多い」「借入可能額は比較的高く設定できる」「団体信用生命保険(団信)の選択肢が豊富」など、商品ラインアップや内容が充実しているのがメリットです。

また、 民間ローンは「提携ローン」と「非提携ローン」の2つに分けられます。


  • 提携ローン:不動産会社が金融機関と提携している住宅ローン
  • 非提携ローン:提携ローン以外の住宅ローン

不動産会社の紹介で提携ローンを利用すれば、住宅ローン選びの手間や時間が省け、金利優遇が適用されることもあります。非提携ローンなら、自分の好きな金融機関で申し込みが可能です。


フラット35

フラット35とは、住宅金融支援機構が民間金融機関と提携して提供する住宅ローンです。 最大の特徴は、最長35年の全期間固定金利が適用されることです。
借入時に返済終了までの適用金利と返済額が確定し、将来の金利上昇リスクを回避できるため、長期にわたるライフプランを立てやすいメリットがあります。*2

実際にフラット35を利用する場合は、銀行などの民間金融機関から申し込みます。その際は、年収に対する返済額の割合や借入可能額、対象となる物件の規模などの条件を満たす必要があります。*1


公的ローン

公的ローンとは、公的機関が取り扱う住宅ローンです。具体的には、以下のような種類があります。


  • 財形住宅融資:勤務先で財形貯蓄を行っている人に対する融資
  • 自治体融資:全国の都道府県や市町村などの地方自治体が行う融資

民間ローンに比べると、審査に通りやすいとされています。ただし、金利タイプは固定金利しか選べない点に注意が必要です。

公的ローンを検討する際は、勤務先の担当部署や自治体に融資条件を確認するとよいでしょう。


住宅ローンの金利タイプ

住宅ローン選びで特に重要なのが金利タイプです。主に「変動金利型」「固定金利期間選択型」「全期間固定金利型」の3種類があります。


変動金利型

変動金利型は、一定期間ごとに金利が見直されるタイプです。一般的に3つの金利タイプのなかで最も金利が低く、返済負担を抑えられる可能性があります。

住宅金融支援機構の「住宅ローン利用者調査(2025年4月調査)」によれば、 住宅ローン利用者の7割超が変動金利型を選択しています。*3_P8
この結果から、多くの利用者が金利の低さを重視しているといえるでしょう。

ただし、変動金利型は、市場金利が上昇すると返済額が増える可能性がある点に注意が必要です。


固定金利期間選択型

固定金利期間選択型は、当初の一定期間(3年・5年・10年など)だけ金利を固定し、その後は変動金利または再度固定金利を選ぶタイプです。固定期間中は、変動金利型と全期間固定金利型の中間程度の金利が適用される傾向にあります。*1

当初の一定期間は返済額が安定しますが、固定期間終了後の金利が上昇していると、返済額が大きく変わる可能性があります。
一定期間だけ金利上昇リスクを抑えたい人に向いているでしょう。*4


全期間固定金利型

全期間固定金利型は、借入時から完済まで金利が変わらないタイプです。*1
返済期間を通じて毎月の返済額が固定されるため、返済計画を立てやすい特徴があります。*4
フラット35もこのタイプに該当します。

一方で、変動金利型より当初の金利は高めに設定される傾向があります。
また、借入後に市場金利が低下しても適用金利が見直されることはなく、他の金利タイプへの変更もできません。


住宅ローンの組み方

住宅ローンは、誰の名義で借りるかによっても種類が分かれます。近年では、共働き世帯の増加や住宅価格の上昇を背景に「ペアローン」や「収入合算」への注目度が高まっています。


単独ローン

単独ローンは、夫婦のいずれか一人が住宅ローンを組む方法です。原則として、連帯保証人は不要です。仮に夫が主債務者として契約する場合、物件の持分や住宅ローン控除の対象、団信加入はすべて夫のみとなります。*5

単独ローンでは、申込人の年収や勤続年数などの属性に基づいて借入可能額が決まります。そのため、収入状況によっては希望額に届かない場合もあるでしょう。


夫婦で住宅ローンを組む「ペアローン」と「収入合算」

共働き世帯では、夫婦で住宅ローンを組む方法として「ペアローン」と「収入合算」があります。どちらも単独ローンより借入可能額を増やせるのが大きなメリットです。

ペアローンは、夫婦それぞれが主債務者として2本のローンを契約する方法です。双方が住宅ローン控除を利用できる可能性があり、団信にもそれぞれ加入します。その分、諸費用は2本分必要になります。

収入合算は、1本のローン契約で配偶者の収入を合算して審査を受ける方法です。基本的に配偶者は連帯保証人となります。物件の持分や住宅ローン控除の対象、団信加入は主債務者のみとなるケースが一般的です。

夫婦の双方が安定した職業に就いており、ローン返済に不安がない場合はペアローンが向いているでしょう。夫婦で収入差がある場合は収入合算がよいかもしれません。

ペアローンや収入合算は、夫婦のどちらか一方の収入が減少すると返済が苦しくなるリスクがあります。
利用する場合は夫婦で十分に話し合い、無理のない返済計画を立てましょう。


住宅ローンの返済期間

住宅ローンの返済期間は、毎月の返済額と総返済額を左右する重要な要素です。 返済期間を長くすると毎月の返済額を抑えられますが、支払利息の総額は増えやすくなります。

多くの住宅ローンでは、返済期間は最長35年です。住宅金融支援機構の「住宅ローン利用者調査(2025年4月調査)」によると、住宅ローン利用者が選択した返済期間は「30年超~35年以内」が45.8%で最も多くなっています。*3_P5

しかし、近年は40年や50年といった超長期ローンも登場しています。同調査によれば、返済期間として「35年超~50年以内」を選んだ人は25.5%です。超長期ローンの割合は年々増加傾向にあります。
住宅価格の上昇を受けて、「毎月の返済額を減らしたい」というニーズが高まっていることが背景にあると考えられます。*6

超長期ローンは、金利上昇で返済負担が増えるリスク(変動金利型の場合)、収入減少で返済が困難になるリスクが高まる点に注意が必要です。*6


住宅ローンの返済方法

住宅ローンの返済方法は、「元利均等返済」と「元金均等返済」の2種類があります。*1

元利均等返済は、毎月の返済額(元金+利息)が一定になる返済方法です。初期は利息の割合が高く、返済が進むにつれて元金の割合が高くなります。家計管理をしやすいのが特徴です。

一方、 元金均等返済は、毎月返済する元金が一定になる返済方法です。返済初期の負担はやや大きいものの、元利均等返済よりも総返済額を抑えられます。

毎月の返済額を抑えたい場合は、ボーナス時にまとまった返済を行う「ボーナス併用返済」も選択肢です。ボーナス収入が安定している人は、毎月の負担を軽くできます。ただし、ボーナスが減額されるリスクも考えておく必要があるでしょう。*7


まとめ

住宅ローンは借入先や金利タイプ、組み方、返済期間、返済方法など、さまざまな要素の組み合わせで成り立っています。金利上昇局面では、「変動金利か固定金利か」といった選択が注目されがちです。しかし、その他の要素も考慮したうえで、自分に合った住宅ローンを選ぶことが重要です。

住宅ローンの仕組みを正しく理解し、無理のない返済計画を立てることを心掛けましょう。



本コラム執筆時点における情報に基づいて作成しておりますので、最新情報との乖離にご注意ください。
本コラムの内容は、特定の金融商品やサービスを推奨あるいは勧誘を目的とするものではありません。
最終的な投資判断、金融商品のご選択に際しては、お客さまご自身の判断でお取り組みをお願いいたします。

出典
*1 三菱UFJ銀行「住宅ローンの選び方とは?金利や返済方法の種類など、重要なチェックポイントを解説」
*2 住宅金融支援機構「フラット35」
*3 住宅金融支援機構「住宅ローン利用者調査(2025年4月調査)」
*4 三菱UFJ銀行「金利タイプの選び方」
*5 三菱UFJ銀行「住宅ローンのペアローンと収入合算の違いとは?仕組みやメリット・デメリットを解説!」
*6 NHK「住宅ローン 返済期間40年や50年に長期化の動き活発に」
*7 三菱UFJ銀行「住宅ローンのボーナス払いを利用するメリット・デメリットを解説!」
*8 NHK「株価 終値 初の5万7000円超え 最高値更新」


大西 勝士
おおにし かつし

金融ライター(日本FP協会 CFP®認定者)。早稲田大学卒業後、会計事務所、一般企業の経理職、学習塾経営などを経て2017年10月より現職。大手金融機関を含む複数の金融・不動産メディアで記事を執筆中。得意領域は資産運用、不動産、税務。

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