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【FPが解説】お金の勉強を始めよう!マネーリテラシーを身につけるために最初にすべきことは?
【FPが解説】お金の勉強を始めよう!マネーリテラシーを身につけるために最初にすべきことは?

【FPが解説】お金の勉強を始めよう!マネーリテラシーを身につけるために最初にすべきことは?

2025/01/13に公開
提供元:齋藤佑美

お金を取り巻く環境は、年々便利になってきました。脱現金化も進んでいるうえ、貯蓄や投資の方法も一昔前と比べて多様化・細分化しています。

一方で、投資詐欺や悪徳商法被害が後を絶ちません。 SNSや偽メール、偽サイトを経由したフィッシング詐欺など手口も複雑化しており、被害者も低年齢化しています。*1

このような被害に遭わないためには、「お金の勉強」によってマネーリテラシーを向上させることが重要です。


そこで今回は、
「お金の勉強を始めたいけれど、何から始めていいか分からない」
「子どもと一緒に、楽しくお金の勉強をしたい」
「もっとしっかりお金の勉強をしたい」

という方向けに、「お金の勉強の始め方」や、「小学生向けの金融教育コンテンツ」「さらに深く学びたい方向けの金融教育コンテンツ」について解説します。 ぜひご一読ください。



お金の勉強を始めるなら「初心者向けコンテンツ」から始めよう

お金の勉強を始めるときに大切なのは、「背伸びをしないこと」です。
金融知識が少ない状態で、専門書を読破しようとしたりマネーセミナーに参加したりしても、理解が追い付かずに挫折してしまうかもしれません。

しかし「初心者向け金融教育コンテンツ」なら、楽しく続けられる可能性が高まるでしょう。
特に、子ども向けの金融教育コンテンツは、分かりやすい・見やすい・飽きさせない工夫がされており、お金に関する知識があまりなくても楽しく学ぶことが可能です。


以下では、代表的な「初心者向け金融教育コンテンツ」をご紹介します。目的に合わせて活用してください。


まずは子ども向けから!親子で楽しめる金融教育コンテンツ

「いきなり大人向けはハードルが高い」「子どもと一緒に学びたい」という方は、以下のコンテンツが最適です。
お金について話し合うきっかけとしても使えるので、ぜひチェックしてください。


【小学校低学年~】うんこお金ドリル

書店のドリルコーナーで必ず見かける、株式会社文響社出版のうんこドリル ですが、実は金融庁とコラボレーションしています。


1

出典)金融庁「うんこドリル×金融庁」


低年齢でも読めるようひらがなを多用していますが、新成人向けのコンテンツも用意されており、内容も対象年齢層 も幅広く作られているのが特徴です。

「生活編」「経済編」の2つの項目があり、4択クイズに答えながらお金の知識が学べます。
以下は「経済編」の一例です。


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出典)金融庁 株式会社文響社「うんこお金ドリル レベル2 経済編 もんだい6」


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出典)金融庁 株式会社文響社金融庁「うんこお金ドリル レベル2 経済編 教え6」


他にも、「クッキー店を開くために必要なこと」や「クッキーの売り上げが低迷したときの対策」などが問われます。
想像力を働かせながら、「お金とは何か」「お金を使う上で重要なことは何か 」を体系的に学べるのが魅力です。

お金の勉強に興味を持つきっかけとしても有益なコンテンツなので、お子様とお金について学びたいときにも活用しましょう。

金融庁のサイトからチェックしてみてください。
金融庁「うんこドリル×金融庁」


【小学生~中学生】Money Canvasの金融教育コンテンツ

Money Canvasとは、「まっしろなキャンバスに絵を描くように自分に合った資産形成プランを描き実現する」ことを目的とした資産形成総合サポートサービスです。*2
株式会社三菱UFJ銀行が運営しており、お金に対するさまざまな知識を得られます。

このMoney Canvasでも、小学生~中学生に向けた金融教育コンテンツがあります。
お金の使い方や貯め方を親子で学んだり、資産運用の疑似体験ができたりと、お金について楽しく学べるコンテンツです。
ここでは、2つのコンテンツをご紹介します。


【小学生向け】「お子さんのお小遣い管理スキルアップ」コラム


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出典)Money Canvas「【Part1】お子さんのお小遣い管理スキルをアップ!金融機関勤めママのノウハウを共有します。」


小学生向けコンテンツでは、お小遣い管理を通したお金の使い方・貯め方を学べます。
コラムは全5回で、内容は以下の通りです。

第1回:お小遣いの使い方計画を立てよう
第2回:お金が貯まる仕組みを作ろう
第3回:親子で一緒に買い物に出かけてみよう
第4回:お小遣いの使い方計画の振り返りをしてみよう
第5回:「お小遣い記録」を継続しよう

たとえば、第1回の「お小遣いの使い方計画を立てよう」では、お小遣いの使い方や貯め方、買い物の優先順位などの計画を立てられます。

やることはとてもシンプルです。
まず、子ども自身が欲しいものをリストアップ後、「少額」「高額」に分類し、優先順位をつけます。


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出典)Money Canvas「【Part1】お子さんのお小遣い管理スキルをアップ!金融機関勤めママのノウハウを共有します。」


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出典)Money Canvas「【Part1】お子さんのお小遣い管理スキルをアップ!金融機関勤めママのノウハウを共有します。」


次に、使いたいお金とお小遣いのバランスが取れているかを確認します。
使いたいお金がお小遣いの範囲を超えていないか確認しましょう。


8

出典)Money Canvas「【Part1】お子さんのお小遣い管理スキルをアップ!金融機関勤めママのノウハウを共有します。」


あとは、お小遣いの範囲内で「お金を使う」「お金を貯める」が継続できるよう、親子で計画を立てていくだけです。
やること自体はシンプルですが、お金について整理していく過程で、たくさんの気づきが生まれるでしょう。
計画を立てている中で、自然と「お金の正しい使い方・貯め方」も身につきます。

ほかにも、「お子さんのお小遣い管理スキルアップ」コラムでは、日常の中で気軽に取り組める工夫がさまざまに紹介されています。
親子でお金について学ぶ、いいきっかけとなるのではないでしょうか。

全5回の「お子さんのお小遣い管理スキルアップ」コラムを通して、ぜひお小遣い帳をつけたり、貯金にチャレンジしたりしてみてください。


【中学生向け】STOCKPOINT for MUFG


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出典)STOCKPOINT株式会社「STOCKPOINT for MUFG」


STOCKPOINT for MUFGは、お買い物などで貯まったPontaポイント等のポイントを使い、日本株(ETF含む)、米国株、投資信託、そして暗号資産などのさまざまな金融商品に対して、ポイントのまま運用体験ができるサービスです。*3

ロールプレイングゲームをする感覚で、楽しみながら資産運用の知識と経験を得られます。

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出典)STOCKPOINT for MUFG「アプリの特長」


STOCKPOINT for MUFGでは、ポイント運用を体験していくと、アプリで運用できる銘柄の選択肢が増えます。*4
ポイント運用なので、気軽にチャレンジできるのも魅力です。大人も子どもも楽しめる、新しい金融教育コンテンツと言えます。

また、ポイントが1株以上になると、現物の株式にすることも可能です(一部の日本株式のみが対象)。*4


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出典)STOCKPOINT for MUFG「アプリの特長」


始め方は非常に簡単で、アプリをダウンロードし、SNS認証でアカウント登録をするだけです。
口座開設や本人確認などの情報入力は必要ありません。

「資産運用はしたことがないけれど、ポイント運用なら始めやすそう」
「子どもと一緒に、楽しく資産運用について学びたい」
「子どもの資産運用の練習に使いたい」

など、さまざまな用途で楽しく使えるアプリです。
年齢や金融リテラシーの有無に関係なく楽しめるため、ぜひダウンロードしてポイント運用にチャレンジしてみてください。


【小学校高学年~高校生】にちぎん・学びの部屋


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出典)日本銀行「日本銀行について にちぎん・学びの部屋」


貨幣の発行や物価・金融システムの安定を図る日本銀行でも、金融教育のコンテンツを用意しています。

小学校高学年向けの「にちぎん☆キッズ」を始め、中学生向けの広報用パンフレット「おしえて!日本銀行」、高校生向けの広報ビデオ「くらしとつながる日本銀行」など、年齢別に分かれているのが特徴です。

特に「にちぎん☆キッズ」では、「お金」「金融」「経済」に関する事柄を、分かりやすく解説しています。
「お金ってなに?」「お金のながれ」「お金のかち(物価の安定)」の3つのテーマに分かれており、大人も意外と知らないお金の仕組みを学ぶことが可能です。

たとえば、モノの値段の決まり方や、インフレとデフレ、金融政策についてなど、お金についてかなり幅広く解説しています。

偽札を防止する工夫やモノの値段の決まり方、インフレとデフレとは何か、日銀の金融政策についてなど、高度な内容がまとまっています。大人の読み物としても十分機能するでしょう。
お金の基礎の基礎を知るのにも適したコンテンツです。

また、「ニュースや本などでよく見かける、金融系の単語の意味を知りたい」という場合に使えるのが、「教えて!にちぎん」です。


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出典)日本銀行「日本銀行について 教えて!にちぎん」


「為替介入ってなに?」「FinTech(フィンテック)の意味を知りたい」というようなときは、「教えて!にちぎん」を活用してください 。


さらに詳しく「お金」の勉強をしたいならこちら

「もっとしっかり金融を学びたい」「スキマ時間を活用したい」という方もいるでしょう。 ここでは、そんな方に適したコンテンツを紹介します。


【スキマ時間でOK】マネビタ


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出典)金融広報中央委員会「知るぽると 動画で学ぶお金の知恵「マネビタ」」


「金融広報中央委員会(愛称:知るぽると)は、都道府県金融広報委員会、政府、日本銀行、地方公共団体、民間団体など等と協力して、中立・公正な立場から、暮らしに身近な金融に関する幅広い広報活動を行っています。*5

この知るぽると内で紹介されいているのが「マネビタ」です。
「マネビタ」は、金融経済教育推進会議が提供しているコンテンツで、受講者満足度は97.1%と非常に高くなっています。

パソコンやスマホで視聴できるうえ、1本10~15分程度と短時間で視聴できるのも魅力のひとつです。
費用も無料なので気軽に視聴できます。スキマ時間を活用した「お金の勉強」に最適です。

マネビタでは、以下のようなお金に関わる6つの分野を、動画で学べます。

  • 金融と経済を学ぶ
  • ライフプランを描く
  • お金を借りる
  • お金を増やす
  • リスクに備える
  • トラブルを避ける
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出典)金融広報中央委員会「知るぽると 動画で学ぶお金の知恵「マネビタ」」


講座内容は、金融庁や日本FP教会、生命保険文化センター、日本損害保険協会、東京証券取引所、日本全国銀行協会など、金融経済教育に関わる専門家が監修しています。
中立公正な立場で分かりやすく解説してくれるので、初心者にもやさしい設計になっているのが特徴です。

動画の本数は、全部で6分野18タイトルあります。
「金利の基礎」「ローンの基礎」「資産運用 ~始める前に~」など、内容も充実しているので、ぜひ視聴してみてください。

また、より知識を深めたい場合は、動画学習サイト「gacco」で、無料でeラーニング講座を受講するという選択肢もあります。

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出典)株式会社ドコモ「gacco マネビタ ~人生を豊かにするお金の知恵~」


gaccoとは、株式会社ドコモが運営するwebサイトです。受講には、gaccoへの会員登録が必要ですが、視聴自体は無料となっています。
「gacco」でマネビタの講座を受講し課題を提出すると、JMOOC公認の修了証 がもらえるのも魅力のひとつです。*6

JMOOCとは、「一般社団法人日本オープンオンライン教育推進協議会」のことを指します。
JMOOCでは、大学講師陣および企業が提供する本格的なオンライン講義を公開し、誰もが無料で受講できる教育サービスを提供しています。
JMOOCが複数の講座配信プラットフォームをまとめるポータルサイトの役割を果たしており、「gacco」も、このJMOOCに加盟しているのです。*7

そのため、「gacco」による5週間の講座では、さらに深く掘り下げた内容を学べます。マネーリテラシーを高めたい方は、受講を検討してみましょう。


【腕試しに使える】くらしに役立つマネークイズ


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出典)特定非営利活動法人 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会「くらしに役立つマネークイズ」


日本ファイナンシャル・プランナーズ協会、通称「日本FP協会」とは、ファイナンシャル・プランニングの重要性を広く普及させ、ファイナンシャル・プランナーを養成・認証している特定非営利活動法人(NPO法人)のことを指します。*8

そんな「お金のプロ」を輩出する日本FP協会が監修している学びサイトが、「くらしに役立つマネークイズ」です。

「スチューデントコース」「シングル・ファミリーコース」「シニアコース」の3つのコースに分かれており、それぞれのコースで3択のクイズが出題されます。
各コースは毎月更新されており、知識のアップデートができるのも特徴です。

ただし、出題内容はやや難易度が高く、FP試験に出てくるような内容も出題されることがあります。

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出典)特定非営利活動法人 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会「くらしに役立つマネークイズ シングル・ファミリーコース 問1」


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出典)特定非営利活動法人 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会「くらしに役立つマネークイズ シングル・ファミリーコース 問1」


これまで学んできた知識を活かすための腕試しとして活用することもできます。またFPなどお金のプロになりたい方にも最適です。

興味があれば、ぜひチャレンジしてみてください。


さらに加速する「金融教育」

マネーリテラシーは、年齢によって習得すべき内容が異なります。
小学生のお小遣いの管理に始まり、果ては老後資金の準備や終活における資産管理まで、求められる内容も多様です。

しかし、マネーリテラシー向上の必要性を理解していても、実際にどうすればいいか分からないという方もいるでしょう。
このような国民のニーズに応え、令和6年(2024年)4月に金融経済教育推進機構「J-FLEC(ジェイ・フレック)」が設立されました。

「J-FLEC」は、金融広報中央委員会、全国銀行協会、日本証券業協会が発起人となり、設立された認可法人です。
幅広い年齢層に向けて、国民各々のニーズに応えた金融経済教育の機会を、官民一体で全国的に拡充していくことを目的としています。*9

他にも、さまざまな官公庁、地域、企業が、マネーリテラシー向上に向けた施策やイベントを行っています。

現代の日本では、これまで以上に幅広い年齢層に対する「金融教育」が加速している状況です。「お金の勉強」を始めようと思えば、いくらでも情報を受け取れる時代になりました。

ただし、情報の質については留意が必要です。
「何かを学びたい、調べたい」と思った時は、「○○ go.jp」(日本国の政府機関や独立行政法人、特殊法人が登録できるドメイン)や大手金融機関のサイトなどを中心に取り組むと良いでしょう。
「お金の勉強」をするうえでは、正確な情報を手に入れることも重要な要素です。取捨選択し、最適な情報を手に入れましょう。


まとめ

今回は、さまざまな機関の「金融教育コンテンツ」をご紹介しました。
今回ご紹介したコンテンツは、小学生から大人まで、幅広い年齢層にアプローチできるうえ、初心者にもわかりやすいものばかりです。

「親子で学ぶ」「1人でじっくり学ぶ」など、さまざまな使い方ができます。ぜひ活用してみてください。



本コラム執筆時点における情報に基づいて作成しておりますので、最新情報との乖離にご注意ください。

出典
*1 政府広報オンライン「「金融リテラシー」って何? 最低限身に付けておきたいお金の知識と判断力」
*2 株式会社三菱UFJ銀行「三菱UFJ銀行資産形成総合サポートサービス「Money Canvas」とは?」
*3 STOCKPOINT株式会社「STOCKPOINT for MUFG」
*4 STOCKPOINT株式会社「STOCKPOINT for MUFG アプリの特長」
*5 金融広報中央委員会 「知るぽると しるぽるとについて」
*6 金融広報中央委員会 「知るぽると 動画で学ぶお金の知恵「マネビタ」 動画学習サイト「gacco」で受講」
*7 日本オープンオンライン教育推進協議会「JMOOCとは?」
*8 特定非営利活動法人 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会「日本FP協会の概要」
*9 金融経済教育推進機構「組織の概要 J-FLECとは」


齋藤 佑美
さいとう ゆみ

アットコスメにて、営業・ライター・カメラマンとしてコスメメーカーや美容サロンの取材・営業を行う。 美容医療マニアで足を運んだクリニックは100を超える。 日本生命傘下の保険ショップでFPとして活動後、フリーライターに転身。 週刊女性に監修記事掲載経験があるほか、大手メディアに美容・保険・ITなどの分野で多数寄稿中。

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