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生命保険は「貯蓄型」と「掛け捨て型」のどっちがいいの?メリット・デメリットを解説
生命保険は「貯蓄型」と「掛け捨て型」のどっちがいいの?メリット・デメリットを解説

生命保険は「貯蓄型」と「掛け捨て型」のどっちがいいの?メリット・デメリットを解説

2023/01/26に公開
提供元:Money Canvas

生命保険(死亡保険)は、家計を支える人に万一のことがあったときに、家族の生活を守るための保険です。生命保険には「貯蓄型」と「掛け捨て型」の2つに分けられますが、両者は何が違うのでしょうか。生命保険に入る前に、貯蓄型と掛け捨て型の特徴を理解しておくことが大切です。


今回は、生命保険の貯蓄型と掛け捨て型のメリット・デメリット、どちらが向いているかの判断基準について解説します。




そもそも生命保険とは

生命保険とは、加入者が何らかの理由で死亡した場合に、遺族に保険金が支払われる保険です。多くの加入者が公平に保険料を負担し合い、家族の死亡やケガなどでお金が必要になった人に対して保険金が支払われる「相互扶助」の仕組みが採用されています。*1


家族の死亡に備える方法は、生命保険の他に貯蓄もあります。十分な貯蓄があれば、家計を支える人が亡くなっても、しばらくは貯蓄を取り崩して生活を維持できるでしょう。


ただし、貯蓄はまとまったお金を準備するまでに時間がかかります。生命保険であれば、契約期間内はいつでも必要なお金を受け取ることが可能です。


「子育てをしている」「貯蓄が少ない」など、世帯主が亡くなると家族が経済的に困窮する場合は、生命保険の必要性が高いといえます。


生命保険の「貯蓄型」と「掛け捨て型」の違い

生命保険は、支払った保険料の取り扱いに応じて「貯蓄型」と「掛け捨て型」に分けられます。ここでは、貯蓄型と掛け捨て型の違いについて確認していきましょう。


貯蓄型の特徴

貯蓄型とは、保険機能と貯蓄機能を持ち合わせている生命保険です。保険料が掛け捨てにならず、死亡保障を確保しながら貯蓄できるのが特徴です。


契約期間内に契約者が死亡した場合は、死亡保険金を受け取れます。また、契約期間満了時には満期保険金、中途解約した場合は解約返戻金が支払われます。


満期を子どもの大学進学や定年退職のタイミングに合わせることで、教育資金や老後資金の準備に活用することも可能です。ただし、掛け捨て型に比べて保険料は高い傾向にあります。*2


掛け捨て型の特徴

掛け捨て型とは、解約返戻金や満期保険金がない生命保険です。貯蓄型と同じく、契約期間内に契約者が死亡した場合は死亡保険金を受け取れます。しかし、満期時や中途解約時に戻ってくるお金は基本的にありません。


契約期間内に契約者の死亡などの保険金支払事由が発生しなければ、支払った保険料はすべて掛け捨てになります。


掛け捨て型は保険機能のみであるため、仕組みがシンプルでわかりやすいのが特徴です。また、貯蓄型に比べて保険料が安く設定されています。*2


貯蓄型と掛け捨て型はどちらが人気なのか

生命保険文化センターの調査によれば、生命保険商品に対する意向は「掛け捨て型商品志向」が27.8%、「貯蓄型商品志向」が62.8%です。「貯蓄型に加入したい」と考えている人が6割以上を占めています。*3


ただし、貯蓄型と掛け捨て型は特徴が異なります。どちらを選ぶかは、状況に応じて判断することが大切です。


貯蓄型のメリット・デメリット

貯蓄型の生命保険のメリット・デメリットは以下の通りです。


保障を確保しながら貯蓄もできる

貯蓄型は、万一に備えて必要な保障を確保しながら貯蓄もできます。保険料を払うだけで死亡保障と貯蓄の両方を準備できるため、手間がかかりません。また、契約時に解約返戻金や満期保険金の額がわかるので、資金計画を立てやすい特徴もあります。


掛け捨て型に比べて保険料が高い

貯蓄型は、掛け捨て型に比べて保険料が高い傾向にあるのがデメリットです。転職や病気などが原因で一時的に収入が減少した場合、保険料の支払いが困難になる恐れがあります。保険料を払い続けられるように、保険金額と保険料のバランスを考えることが大切です。


中途解約で元本割れの可能性がある

急にまとまったお金が必要になった場合、貯蓄型の生命保険は中途解約して解約返戻金を受け取ることが可能です。ただし、中途解約は解約返戻金が払込保険料の累計を下回り、元本割れが生じるリスクがあります。


特に「低解約返戻金型」と呼ばれる貯蓄型保険は、保険料が比較的安く抑えられている一方で、保険料払込期間中に解約すると解約返戻金が少なくなるため要注意です。*4


掛け捨て型のメリット・デメリット

掛け捨て型の生命保険には、以下のようなメリット・デメリットがあります。


安い保険料で必要な保障を確保できる

掛け捨て型は、安い保険料で必要な保障を確保できるのが魅力です。保険機能のみで商品設計がシンプルであるため、貯蓄型に比べて保険料が安く設定されています。保険料の負担を減らしたい場合は、掛け捨て型を活用するといいでしょう。


保険の見直しがしやすい

掛け捨て型は、保険の見直しがしやすいのもメリットです。解約返戻金がなく、中途解約による元本割れを気にする必要がありません。そのため、別の保険商品への乗り換えが気軽にできます。


保険料が掛け捨てになる

掛け捨て型は、契約者の死亡や高度障害状態などの事由が発生しなければ、保険金を受け取れません。戻ってくるお金がないので、保険料が掛け捨てになってしまうことに抵抗を感じるかもしれません。


生命保険は貯蓄型と掛け捨て型のどっちを選ぶ?

生命保険は、貯蓄型と掛け捨て型のどちらを選べばよいのでしょうか。ここでは、貯蓄型と掛け捨て型のどちらが向いているかの判断基準を紹介します。


貯蓄型が向いている人

貯蓄型の生命保険が向いている人の特徴をまとめました。


  • 時間や手間をかけずに貯蓄したい人
  • 長期にわたって保険料を払い続けられる人
  • 保険料の掛け捨てに抵抗がある人

貯蓄型は、保険料を払うだけで貯蓄ができます。そのため、時間や手間をかけずに教育資金や老後資金を準備したい人に向いています。ただし、中途解約で元本割れする可能性があるので、保険料を払い続ける必要がある点に注意が必要です。


また、「保険料が掛け捨てになるのがもったいない」と感じる人も、貯蓄型が向いているでしょう。


掛け捨て型が向いている人

掛け捨て型が向いている人の特徴は以下の通りです。


  • 保険料を安く抑えたい人
  • 大きな保障を確保したい人
  • 定期的に保険を見直したい人
掛け捨て型は、貯蓄型に比べて保険料が安く設定されています。そのため、保険料を安く抑えたい人や、より大きな保障を確保したい人に向いています。解約返戻金や満期保険金がないので、定期的に保険を見直したい人も掛け捨て型がいいでしょう。


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まとめ

生命保険は、満期保険金や解約返戻金の有無によって「貯蓄型」と「掛け捨て型」に分けられます。それぞれメリット・デメリットがあるため、「どちらがよい」という正解はありません。貯蓄型と掛け捨て型の特徴を比較して、自分にあった生命保険を見つけましょう。



本稿執筆時点における情報に基づいて作成しておりますので、最新情報との乖離にご注意ください。



*1出所)三菱UFJ銀行「生命保険には「掛け捨て型」と「貯蓄型」がある?目的別にメリット・デメリットを解説(生命保険の概要)」

*2出所)三菱UFJ銀行「生命保険には「掛け捨て型」と「貯蓄型」がある?目的別にメリット・デメリットを解説(掛け捨て型と貯蓄型)」

*3出所)生命保険文化センター「2022年度 生活保障に関する調査 P89」

*4出所)三菱UFJ銀行「保険は掛け捨て型と積立型どっちがいい?自分に向いている保険の選び方(掛け捨て型保険と積立型保険の違い)」

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