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初心者にお勧めの「推し活」投資とは?気軽に投資デビューをしてみよう!
初心者にお勧めの「推し活」投資とは?気軽に投資デビューをしてみよう!

初心者にお勧めの「推し活」投資とは?気軽に投資デビューをしてみよう!

2023/07/04・提供元:雨宮紫苑

「投資には興味があるけれど、なんだか難しそう」
「まずどんな銘柄を買えばいいんだろう?」

今回は、投資を始めたい気持ちを持ちつつもなかなか手を出せないでいる……という方たちのために、「推し活投資」という考えを紹介します。


スパチャで2億円集めるVTuber……成長する推し活市場

みなさんは、「推し活」という言葉をご存じでしょうか。その名の通り、「推し」ているヒトやモノなどを応援する「活動」のことを指します。

消費者庁の調査によると、有名人やキャラクター等を応援する活動にお金を使う人の割合は、20歳代では31.8%、30歳代でも17.5%。特に若い人にとって、推し活は身近なものとなっています。
コロナ禍前の2019年、アニメの市場規模は3,000億円、アイドルの市場規模は2,610億円と推定されており、推し活はもはや、一大産業といっても過言ではありません。*1

例えば、トップVTuberへの推し活熱量は、すさまじいものがあります。

2021年、Playboard集計によるVTuberのスパチャ(スーパーチャットの略、投げ銭)売上1位は、潤羽るしあさん。なんと1年間で総額2億円に迫るほどのスパチャを集めました。1億円以上を達成したのは、ランキング8位までの8人です。*2

スパチャをするとコメントを読んでもらえることが多いとはいえ、基本的に見返りはありません。それでも推しが喜んでくれるから、推しのためなら、とお金を使うのです。

他にも、『世界に一つだけの花』買い支え運動はニュースにもなっていたので、耳にした方も多いかもしれません。

2016年、SMAPの解散が報じられたことをきっかけに、ファンが『世界に一つだけの花』のCDを買って、「推しへの思い」を伝えたのです。

『世界に一つだけの花』が発売されたのは2003年ですが、発売から13年を経た2016年に再びオリコン週間シングルランキングでTOP10入り、平成に発売された作品では初のトリプルミリオンという偉業を達成しました。*3

好きなものにお金を使うことは楽しい。自分の応援が推しの役に立てば嬉しい。そういった気持ちで、推し活市場は成立しています。

そしてこの「好きなものを応援する」というコンセプト。
実はこれ、「投資」においても当てはまる考え方なのです。


投資初心者がつまずく3つのハードルとは?

将来のために投資や資産運用が必要だと考えている人は、20代で83.4%、30代で81%。若い世代でも、8割以上がその必要性を感じています。*4

しかしリスクや損失のイメージもあり、投資するには至らない……という人が多いようです。

学生へのアンケートを見てみると、投資の必要性を感じている人は多いものの、投資のための口座開設を検討したのは男性で50.8%、女性で23.5%。

実際に口座開設の手続きをした人となると、口座開設検討の半分以下に減り、男性は24.4%、女性は7.6%まで下がります。最終的に投資を開始したのは、男性で14.8%、女性で3.8%。

アンケートに答えた男性の半数が投資のための口座開設を検討していたのに、実際に投資したのは15%以下という結果でした。*5

さて、なぜ投資の必要性を感じつつも、実行しない人が多いのでしょう?

そこには、3つのハードルがあると言われています。*6

まずは、意識のハードル。「お金がないと出来ない」「専門知識が必要では」といった、「投資は難しいもの」というイメージによって諦めてしまうのです。

次は、手続きのハードル。投資のために口座を開設したり、お金を用意したり、アプリをダウンロードしたり……そういった一連の作業もまた、初心者にとっては高い壁となります。

最後は、商品選択のハードル。いざ投資!と思っても、何にどれくらい投資するのが適切なのかを判断するのは至難の業。そこで立ち止まってしまう人も多くいます。

お金を使う以上、「損したくない」という気持ちになるのは当然です。しかし初心者が最初から「ちゃんとやろう」と身構えると、投資のハードルはどんどん上がっていってしまいます。

そこで一度、シンプルに考えてみてはどうでしょう。

利益のため、長期的な資産形成のため。

そういったことは一旦横に置いて、単純に「応援したいものにお金を使う」と考えるのです。


「好きなものを応援」で投資を楽しむ考え方

筆者の夫は、コロナ禍で苦境に立たされていた近所の個人レストランに通ってチップを多く払ったり、おもしろそうなゲームを開発しているアマチュアチームのクラウドファンディングに参加したりと、「推し活」によくお金を使っています。

お金を使う原動力が、「好き」「応援したい」なのです。

投資に関しても同じで、よく履くスニーカーのスポーツブランドや、仕事に使っているパソコンメーカー、自国の自動車メーカーなど、自分が好きな銘柄を買っています。

私は「投資=利益を生むための行動」だと思っていたので、そういった打算なく銘柄を選ぶ夫の考え方は、とても新鮮でした。

もちろん、利益が出たほうがいいのは間違いありません。しかし夫は「まずは好きな企業を応援しながら投資の仕組みを勉強したい」「少額だし大損はしないだろう」というスタンスで、あまり深く考えず推しに投資しているようです。


投資初心者に優しい「推し活投資」のメリット

投資を「推し活」として考えることのメリットは、先ほど紹介した「初心者を阻む3つのハードル」が乗り越えやすくなることです。

好きなYouTuberに投げ銭するような感覚で、推し企業の株を買ってみる。多少面倒な手続きも、「応援するためなら仕方ないか」と思える。商品選択で迷ったら、好きな企業や自分にぴったりくる理念のものを。

好きなミュージシャンのライブに行くためにバイトを増やしてお金を貯め、その1回のためにわざわざチケットサイトに登録して、コンビニにチケットを引き換えに行って……といった経験、ありませんか?

「推し」のためであれば、多少のハードルは乗り越えられるものなのです。

また、推し活投資は、投資初心者にとって精神衛生上良い、というメリットもあります。

夫にとって投資は推し活の一種なので、たとえ損失が出たとしても、むしろ「今こそ支えよう」と思うようです。

買い物に行くと、「このブランドを応援してるんだ。最近業績が少し下がっているから助けてあげないとね」なんて言って、新しいスニーカーを買っています。

利益が出れば嬉しいし、損をしても「応援している」スタンスだからショックが少ない。これは投資初心者にとって、大きなメリットになるでしょう。


テクニカルな専門分野ではなく推し活として投資に挑戦

最近は投資に興味を持っている若者も多いので、「少額から」「アプリで簡単」のように、気軽に投資を始められる環境が整っています。

しかしその一方で、初心者にとって投資は未だにハードルが高く、新規が参入しづらいイメージがあるのも事実です。

「興味はあるけれどなかなか……」と重い腰が上がらない人には、まず「推し活」として投資を捉えなおしてみることをお勧めします。

難しいことを考えず、単純に好きなモノを応援する。YouTubeでスパチャをしたり、好きなミュージシャンのライブでタオルを買ったりするのと同じように、「好きだから投資する」。

最初の一歩は、これぐらい気楽に考えてもいいかもしれません。

まずは少額で投げ銭するような感覚で始め、そこから少しずつ、利益を出す方法や損失を減らす判断などを学んでいけばいいのです。

「専門家が活躍するテクニカルな分野」ではなく、「好きなものを応援する推し活」と考えれば、投資のハードルはぐっと低くなり、挑戦しやすくなるのではないでしょうか。


出典
*1 消費者庁「令和4年版消費者白書」第1部第2章第2節
*2 PLAYBOARD 「Most Super Chatted」
*3 ORICON MUSIC「【オリコン平成ランキング】平成No.1のヒット曲はSMAP『世界に一つだけの花』 解散後も売上伸ばし300万枚突破」
*4 三菱UFJフィナンシャル・グループ「調査レポート 若年層の投資観とサステナブル投資について」p4
*5 三菱UFJフィナンシャル・グループ「調査レポート 学生の投資に対する意向調査ー過去調査を元にした企業勤務者との比較ー」p5, p9
*6 三菱UFJフィナンシャル・グループ「金融リテラシー1万人調査の概要ー「投資をしている人」と「投資をしていない人」の違いとはー」p7


雨宮紫苑

ドイツ在住フリーライター。Yahoo!ニュースや東洋経済オンライン、現代ビジネス、ハフィントンポストなどに寄稿。
著書に『日本人とドイツ人 比べてみたらどっちもどっち』(新潮新書)がある。

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