
NASDAQ100指数は、米国のNASDAQ市場に上場する企業のうち、金融業を除く時価総額上位100社で構成される株価指数です。世界的に有名な米国のハイテク企業が多く含まれており、過去の実績ではS&P500やオルカン(全世界株式)を上回るパフォーマンスを残しているため、多くの投資家から注目を集めています。*1_P1-2
本コラムでは、NASDAQ100指数の特徴や投資方法、S&P500・オルカンとの違い、メリット、注意点を解説します。
まずは、NASDAQ100指数の概要や構成銘柄、NASDAQ総合指数との違い、投資方法について見ていきましょう。
NASDAQ100指数とは、米国の株式市場であるNASDAQ市場に上場する企業のうち、金融セクターを除く時価総額上位100社で構成される株価指数です。*1_P1
NVIDIA(エヌビディア)やApple(アップル)、Microsoft(マイクロソフト)といった世界的に有名なハイテク企業が多く含まれているのが特徴です。
近年はAIや半導体、クラウドサービスなど、現代のデジタル社会をけん引する成長企業群の動きをまとめて捉えることができるため、投資家からの注目度が高まっています。
NASDAQ100指数の時価総額上位10銘柄と組入比率は以下のとおりです(2026年3月31日現在)。
出典)三菱UFJeスマート証券 「ほぼ24時間、祝日も取引可!くりっく株365「NASDAQ-100」の魅力」
上位10銘柄で組入比率の約50%を占めており、これらの銘柄の動向が指数全体の値動きに大きな影響を与えます。*2
また、以下はNASDAQ100指数のセクター別構成比率です(2026年3月31日現在)。
出典)三菱UFJeスマート証券 「ほぼ24時間、祝日も取引可!くりっく株365「NASDAQ-100」の魅力」
情報技術が59%を占めており、次いで一般消費財・サービスが21%となっています。一方で、金融セクターは含まれていません。*2
このような特徴から、NASDAQ100指数は米国の主要ハイテク企業の動向を把握するのに適した株価指数といえます。
NASDAQ100指数と混同されやすい指数に、「NASDAQ総合指数」があります。
NASDAQ総合指数は、NASDAQ市場に上場するすべての銘柄(約3,300社)を対象とした指数です。一方、NASDAQ100指数は、NASDAQ市場の金融セクターを除く時価総額上位100銘柄で構成され、毎年12月に入れ替えが行われます。*3
国内の投資信託(インデックスファンド)は、NASDAQ総合指数ではなく、NASDAQ100指数をベンチマークとするファンドが数多く設定されています。
NASDAQ100指数へ直接投資することはできませんが、指数への連動を目指す投資信託やETFを利用すれば、個人でも手軽に投資できます。
投資信託は積立投資に対応している商品が多く、長期的な資産形成との相性が良いのが特徴です。一方、ETFは証券取引所に上場しており、株式と同じようにリアルタイムで売買できます。*4
積立投資で手間をかけずに運用を続けたい人は投資信託、値動きを見ながら自分のタイミングで取引したい人はETFが向いているでしょう。
NASDAQ100指数への投資を検討する際は、比較対象として挙げられることが多い「S&P500」と「オルカン(MSCI ACWI)」との違いを理解しておくことが大切です。
S&P500とは、米国を代表する主要企業約500社を対象に算出されている株価指数です。ハイテク企業(情報技術)だけでなく、金融、一般消費財、ヘルスケア、生活必需品など幅広い業種で構成されています。米国の株式市場全体の動向を反映しやすいのが特徴です。*5
一方、オルカンは、三菱UFJアセットマネジメントが運用する投資信託「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の愛称です。「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(MSCI ACWI)」をベンチマークとしており、1本で日本を含む先進国・新興国の株式に分散投資ができます。*6
以下は、NASDAQ100指数、S&P500、オルカンの比較表です。
出典)三菱UFJeスマート証券 「ほぼ24時間、祝日も取引可!くりっく株365「NASDAQ-100」の魅力」、三菱UFJアセットマネジメント 「S&P500指数についてご紹介」をもとに筆者作成
NASDAQ100指数は成長性の高いハイテク企業への投資割合が高い一方、S&P500は米国市場全体、オルカンは日本を含む全世界の株式へ分散投資ができる点が大きな違いです。
以下は、NASDAQ100指数に連動する「eMAXIS NASDAQ100インデックス」、S&P500に連動する「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)〈愛称:オルカン〉」の値動きの推移と過去5年間の騰落率・年率リスクです。
出典:三菱UFJアセットマネジメント 「『eMAXIS NASDAQ100インデックス』5周年レポート P2」
全体的に似た値動きとなっていますが、過去5年間のリターンは、eMAXIS NASDAQ100インデックスが相対的に高い水準となっています。*1_P2
また、年率リスク(価格変動の大きさ)も最も高いことから、他の2ファンドに比べて値動きが大きいことがわかります。
ここでは、NASDAQ100指数へ投資する主なメリットを紹介します。
NASDAQ100指数の魅力は、世界経済の成長をけん引する米国のハイテク企業にまとめて投資できることです。組入銘柄の上位には、AIや半導体、クラウドサービスなどの分野で世界的に有名なテクノロジー企業が並びます。*1_P1
また、NASDAQ100指数では、先行投資で今は赤字でも、将来が期待される革新的な企業が採用されることもあります。そのため、次世代の主役となる企業へいち早く投資できる可能性もあります。*7
先述のとおり、NASDAQ100指数は、過去の実績ではS&P500やオルカンを上回るパフォーマンスを記録しています。*1_P2
S&P500・オルカンは人気の高い投資先ですが、より高いリターンを目指す人にとっては、NASDAQ100指数も選択肢の一つとなり得るでしょう。
ただし、過去の実績が将来も続く保証はなく、必ずしも「S&P500・オルカンより優れている」とはいえません。
過去の実績だけでなく、NASDAQ100指数の特徴や後述する注意点を理解したうえで投資判断を行うことが重要です。
NASDAQ100指数へ投資する前に、以下の注意点を理解しておく必要があります。
NASDAQ100指数は、組入上位10社銘柄で指数全体の約50%を占めています。時価総額が大きい銘柄の株価が上がると指数も上昇しやすくなりますが、反対にこれらの銘柄の株価が下がると指数全体への影響も大きくなります。*2
また、業種別では情報技術への集中度が高く、分散投資の観点からは偏りがあるといえます。
幅広い業種や国・地域への分散投資でリスクを軽減したい場合は、S&P500やオルカンのほうが適している可能性があるでしょう。
NASDAQ100指数は、成長分野の銘柄が多く含まれる分、値動きが大きくなりやすい傾向があります。*1_P2
米国の成長企業へ積極的に投資したい人には魅力的ですが、短期的な値動きに一喜一憂しやすい人は注意が必要です。
リスク許容度に応じて、資産の分散や積立投資(時間の分散)を組み合わせることを検討しましょう。
NASDAQ100指数は、現代のデジタル社会をけん引する米国の成長企業を含む100社にまとめて投資できるのが魅力です。過去の実績では、S&P500やオルカンを上回るパフォーマンスを残しています。
一方で、組入上位銘柄や情報技術セクターへの集中度が高く、値動きが大きくなりやすい点には注意が必要です。
米国の成長企業へ積極的に投資したい場合は、リスク許容度に応じて、NASDAQ100指数に連動する投資信託を検討するのも選択肢といえるでしょう。
本コラム執筆時点における情報に基づいて作成しておりますので、最新情報との乖離にご注意ください。
本コラムの内容は、特定の金融商品やサービスを推奨あるいは勧誘を目的とするものではありません。
最終的な投資判断、金融商品のご選択に際しては、お客さまご自身の判断でお取り組みをお願いいたします。
出典
*1 三菱UFJアセットマネジメント 「『eMAXIS NASDAQ100インデックス』5周年レポート」
*2 三菱UFJeスマート証券 「ほぼ24時間、祝日も取引可!くりっく株365「NASDAQ-100」の魅力」
*3 三菱UFJ銀行 「NYダウとは?S&P500・ナスダック総合指数との違いや初心者にも始めやすい投資方法を解説」
*4 mattoco Life 「投資信託とETFの違いをわかりやすく解説 NISAで選ぶならどっち?」
*5 三菱UFJアセットマネジメント 「S&P500指数についてご紹介」
*6 三菱UFJアセットマネジメント 「オルカンをもっと知りたい!Q&A」
*7 東証マネ部 「S&P500のパフォーマンスを凌駕する株価指数「NASDAQ100」「SOX」のリスク・リターンを徹底比較!」
