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金投資信託とは NISAでも投資できる?基本知識をわかりやすく解説
金投資信託とは NISAでも投資できる?基本知識をわかりやすく解説

金投資信託とは NISAでも投資できる?基本知識をわかりやすく解説

2025/03/30に公開
提供元:大西勝士

近年、国際情勢不安やインフレなどを背景に金投資が注目されています。金貨や延べ棒などの現物購入や純金積立のほかに、投資信託を通じて金に投資する方法もあります。金投資信託を購入するときは、どんなことに注意すればよいのでしょうか。

本コラムでは、金投資信託の基本的な仕組みとメリット・デメリット、ファンドの選び方などを解説します。


金投資の特徴

金投資の最大の特徴は、金の現物そのものに世界共通の資産価値が認められていることです。 *1

株式や債券は、発行体が倒産したり財政難に陥ったりした場合は、価値が大幅に下落する可能性があります。一方、金は現物資産としての価値が認められているため、金投資には以下のような効果が期待できます。


リスク回避局面に強い

戦争や紛争、急激な景気後退など、世界が混乱すると金価格は上昇する傾向にあります。 リスク回避局面に強い特徴があることから「有事の金」といわれます。

以下は、新型コロナウイルス感染症拡大時(2019年5月1日~2020年5月29日)のNY金先物とS&P500(米国株式)の推移です。


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出典)三菱UFJ銀行「有事の「金」に投資するには?」


NY金先物とS&P500は、どちらも2020年3月に大きく下落しました。しかし、金のほうが下落幅は小さく、下落前の価格に早く近づいていることがわかります。

資産の一部を金で保有することで、万が一のときに資産が目減りするリスクを抑える効果が期待できるでしょう。


インフレ対策となる

インフレとは、商品やサービスの値段が継続的に上がっていくことです。インフレになると、同じものを買うのにより多くのお金が必要になるため、相対的にお金の価値は下がります。*2

一方、 実物資産として認められている金の価値は高まる傾向にあるため、金への投資はインフレ対策として有効とされています。*3


金投資信託とは

金投資の代表的な手法として、「現物購入」「純金積立」「投資信託」の3つがあります。*1


  • 現物購入:金の延べ棒や金貨などの現物を購入する方法
  • 純金積立:毎月一定額の金を購入し続ける方法
  • 投資信託:金を投資対象とした投資信託(金投資信託)を購入する方法

金投資信託は、他の投資信託と一緒に投資信託口座で管理ができます。また、一般的な投資信託と同じように、タイミングを見ながら売買したり、毎月つみたてをしたりすることも可能です。


金投資信託はNISAでも購入できる

NISAは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」があり、それぞれ対象商品が異なります。

つみたて投資枠の対象商品のうち、金を主要な投資対象とするものはありません(2025年1月22日現在)。*4
一方、 成長投資枠で購入できる金投資信託は複数存在します。*5

NISAで金投資を行いたい場合は、成長投資枠で購入できる金投資信託を確認し、運用方針などを比較検討のうえ自分にあったファンドを選ぶとよいでしょう(ファンドの選び方は後述)。


金投資信託のメリット

金投資信託には以下のようなメリットがあります。


比較的少額から投資できる

一般的に、金の現物を購入するには最低でも数千円~数万円程度かかります。それに対して、 多くの金投資信託は、数百円~数千円程度で購入できます。*6

金投資信託であれば、まとまった元手を用意しなくても、手元にある資金で手軽に金への投資を始められるでしょう。


つみたて投資にも対応している

金投資信託は、定期的に一定額を購入するつみたて投資にも対応しています。*1

一度つみたての設定をすれば、その後は金融機関が自動的に買い付けてくれます。自分で購入タイミングを判断する必要がないため、手間がかからず、初心者でも投資を続けやすいでしょう。


保管コストや盗難・紛失リスクの軽減が期待できる

金の現物を自宅で保管する場合、手元に置いて眺める楽しみがある一方で、盗難や紛失のリスクがあります。貴金属メーカーや証券会社に保管してもらう場合は、保管コストがかかります。*6

金投資信託であれば、他の投資信託と一緒に投資信託口座で管理できます。金現物の保管コストを抑えることができ、盗難・紛失リスクの軽減が可能です。


金投資信託のデメリット

一方で、金投資信託には次のようなデメリットもあります。


手数料がかかる

金投資信託は金現物の保管コストは発生しませんが、次のような手数料がかかります。


  • 購入時:販売手数料
  • 保有中:信託報酬
  • 換金時:信託財産留保額

販売手数料や信託財産留保額は、ファンドによっては無料の場合もあります。信託報酬は、投資信託の保有額に応じて日々支払う費用です。*7
これら3つの手数料は、商品によって異なるので注意しましょう。


インカムゲインは期待できない

投資で得られる利益は、キャピタルゲインとインカムゲインの2種類があります。キャピタルゲインは保有資産を売却することで得られる売買差益、インカムゲインは資産を保有することで得られる利益です。*6

金投資では、購入時より高い価格で売却することでキャピタルゲインを得ることは可能です。しかし、 金は利益を生み出す資産ではないため、投資手法にかかわらずインカムゲインは期待できません。


金投資信託の選ぶときに確認しておきたいポイント

金投資信託を選ぶときは、以下の3点を確認することが大切です。


  • 為替ヘッジ
  • 手数料
  • 純資産

為替ヘッジとは、円高・円安による為替差損益の発生を抑制する仕組みです。*8

金投資信託は、「為替ヘッジあり」と「為替ヘッジなし」があります。為替ヘッジありにすると、円高による為替差損を避けられますが、円安での為替差益は期待できません。
また、為替ヘッジなしの商品に比べるとコストがかかり、運用効率が下がる可能性があります。

メリット・デメリットを比較して、為替ヘッジ「あり」と「なし」のどちらにするかを事前に決めておきましょう。

先述のとおり、金投資信託は購入時手数料や信託報酬などがかかります。複数の商品を比較し、手数料が低い商品を選ぶとよいでしょう。

純資産は、投資信託の規模を表す指標です。 純資産の額が少なすぎると、途中で運用が終了する可能性があります。*6
一般的には、純資産が100億円を上回っていれば、資金力を持つファンドと評価できます。*9
金投資信託を選ぶときは、純資産の規模にも注目しましょう。


まとめ

一般的に、金投資は有事の際のリスク軽減やインフレ対策に有効といわれています。金投資信託を活用すれば、保管コストや盗難・紛失リスクを軽減でき、比較的少額から金投資を始めることが可能です。

長期の資産形成に取り組むなら、分散投資先の1つとして金投資信託を検討してみてはいかがでしょうか。



本コラム執筆時点における情報に基づいて作成しておりますので、最新情報との乖離にご注意ください。
本コラムの内容は、特定の金融商品やサービスを推奨あるいは勧誘を目的とするものではありません。
最終的な投資判断、金融商品のご選択に際しては、お客さまご自身の判断でお取り組みをお願いいたします。

出典
*1 三菱UFJ銀行「有事の「金」に投資するには?」
*2 三菱UFJ銀行「インフレと円安の関係は? 日本の将来と外貨預金について考えよう」
*3 三菱UFJ eスマート証券「ゴールドに投資する?株でも債券でもない「金」への投資とは~」
*4 金融庁「つみたて投資枠対象商品届出一覧(対象資産別)」
*5 日本経済新聞「新NISAで買える「金」商品 最高値圏で上値余地は?」
*6 東証マネ部「金投資は投資信託でもできる!メリットや選び方を紹介」
*7 投資信託協会「投資信託のコスト」
*8 三菱UFJ eスマート証券「【初心者必見】投資信託の為替ヘッジありとなしの違いとは?」
*9 三菱UFJ銀行「投資信託を始めたいけど何を基準に選べばいい?選定基準を解説」


大西 勝士
おおにし かつし

金融ライター(日本FP協会 AFP認定者)。早稲田大学卒業後、会計事務所、一般企業の経理職、学習塾経営などを経て2017年10月より現職。大手金融機関を含む複数の金融・不動産メディアで記事を執筆中。得意領域は投資信託、不動産、税務。

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