年末の大掃除シーズンが近づいてきました。忙しいこの時期、掃除代行サービスの利用を検討してみるのもいいでしょう。贅沢な気もしますが、「時間を買う」という価値観が広まり、共働きの家庭を中心に利用者が増えています。
掃除代行サービスの特徴や料金相場、費用を抑えるコツなどを知るだけでなく、業者に大掃除を依頼することで得られる、もうひとつのメリットについても考えてみます。
ダスキンが実施した男女4,160人対象の「大掃除の実態調査」によると、2022年における大掃除の実施率は51.8%でした*1。
内訳を見ると、18歳未満の子供と同居する子育て世帯では全体よりも実施率が8.5%高い一方で、60歳以上の世帯では全体より4%低い実施率となっています。
さらに、費やした日数は平均2.7日間で、トータルの掃除時間は平均8.3時間。実施日は12月30日(金)が31.1%で最も多く、次いで12月29日(木)が29.3%、12月28日(水)が20.9%となっています。
大掃除をした人の7割以上が12月最終週に行った傾向があり、大掃除は“大晦日直前”が一般的なのかもしれません。
■大掃除をした日と費やした時間
出典)第19回 ダスキン 大掃除に関する意識・実態調査p3
しかし、大晦日に年の最後の掃除をする「掃き納め(はきおさめ)」は、大掃除とは違い、軽い掃除のことです。しっかりした大掃除は、12月13日から28日ごろまでに終わらせるのが良いとされています*2。
また、門松やしめ縄、鏡餅などは、年神様を迎える重要な正月飾りです。12月28日までに準備するか、遅くとも30日までに整えておきたいものです。
31日に準備するのは「一夜飾り」であり、神様を迎える準備を短くすることは、神様を軽んじていると考えられます*2。
多忙な時期に、本格的な掃除には手間や時間がかかるものです。掃除代行サービスなどの活用を検討することも一案ではないでしょうか。
掃除代行サービスは、利用者の自宅にある道具を使って掃除や片付けをする「家事代行サービス」と、専用の機材や洗剤を使う「ハウスクリーニングサービス」に大別されます。
例えば、家事代行サービスのベアーズが提供する「パーフェクトコース」は、水回りやリビング、希望箇所などを徹底的に掃除してくれます。
参考料金は、スタッフ2名による4時間の作業で32,560円(税込、以下同じ)のキャンペーン料金に、スタッフ2名分の交通費1,980円が加算されます*3。
一方、ダスキンが提供する「ハウスワイドサービス」は、キッチン、レンジフード、浴室、トイレ、ガラス窓、網戸の清掃をワンパックにしたハウスクリーニング全般のプランです。
参考料金は地域や家のタイプ、清掃箇所によって異なります。例えば、東京都内の2LDKマンションの場合、標準的なAセットで91,300円。また、サービスカーの駐車スペースがない場合は、有料駐車場利用料がかかります*4。
出費がかさむ年末は、できるだけ費用を抑えたいと考える人もいるでしょう。できるだけコストパフォーマンスの良いサービスを受けるために、次のことに気をつけてみてください。
1.繁忙期を避ける。時期によっては3割増しの日も
前述の家事代行サービスによると、年末年始は「シーズン価格」が適用されます。12月前半の平日に利用することで料金が抑えられます*3。1年で最もお金がかかる年末年始にはありがたい制度です。
■季節による料金割増例
出典)年末大掃除キャンペーン(家事代行)|家事代行ならベアーズ
2.掃除箇所を複数まとめて依頼する
多くのハウスクリーニング会社では、キッチン、換気扇、トイレ、浴室、洗面台などの主要な箇所をまとめてクリーニングするプランを用意しています。箇所ごとに依頼するよりも、全体クリーニングプランの方が費用を抑えられます*5。
3.複数の業者から「相見積もり」を取る
掃除代行サービスを依頼する際は複数の業者から見積もりを取り、費用を比較検討するのも良い方法です。見積もりを取る際は、相見積もりであることを明確に相手に伝え、了承を得ましょう。
2022年末の大掃除についての調査結果によれば、平均で5.5箇所を掃除していることが明らかになりました。そのなかで「最も汚れが落ちにくかった場所」は、14年連続で「レンジフード・換気扇」が1位でした*6。
この場所の掃除をプロに頼んだ人の80.2%が満足しており、理由としては「自分ではできない場所が掃除できた」「自分で掃除するよりもきれいになったから」と述べています。また、過去10年間で、プロに掃除を依頼する人は6.2%増加しています。
■⼤掃除で注⼒した場所、プロへ依頼した場所と依頼理由
出典)第19回 ダスキン 大掃除に関する意識・実態調査p4
毎年苦戦する場所や苦手な場所の掃除は早めに掃除代行サービスに依頼するなど、専任スタッフのサービスを利用することも、検討してみましょう。
大掃除をする代わりに家族や友人と過ごす、個人的なプロジェクトに取り組む、読書をする、体を鍛えるなど、自分の好きなことをする。これは、お金で時間を買うと同時に、小さな幸せも買う方法のひとつかもしれません。
UCLAの教授が4,000人以上のアメリカ人を対象に、「お金と時間のどちらが幸福につながるか」を調査したところ、時間を選んだ人のほうが幸福度の高いことがわかりました*7。
時間を選んだ人ほど幸せを感じやすいのは、その時間を「どう使うか」を考えているからです。趣味や他人のために時間を使おうと考えることが多く、それが幸福感を高めるためと、同研究では考察しています。
年末年始は、自分のライフスタイルを見直す良い機会です。この時期を利用して、自分の時間を最大限に活用してみてはいかがでしょうか。
本稿執筆時点における情報に基づいて作成しておりますので、最新情報との乖離にご注意ください。
出典
*1第19回 ダスキン 大掃除に関する意識・実態調査
*2【大晦日の過ごし方】12月31日にすること、してはいけないこと | Domani
*3年末大掃除キャンペーン(家事代行)|家事代行ならベアーズ
*4ハウスワイドサービス | 家中いろいろ(セットプラン) | お掃除サービスのダスキン
*5ハウスクリーニングサービス Sエリア | 料金表 | お掃除サービスのダスキン
*6第19回 ダスキン 大掃除に関する意識・実態調査
*7 Opinion | What Should You Choose: Time or Money? - The New York Times