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電気代値下げの影響は? これからの家計管理と資産形成のヒント
電気代値下げの影響は? これからの家計管理と資産形成のヒント

電気代値下げの影響は? これからの家計管理と資産形成のヒント

2025/03/23に公開
提供元:Money Canvas

電気代の値下げが発表されると、家計の負担が軽くなると期待する人も多いでしょう。
さまざまなものの値段が上がり続けている今、なぜ電気代が値下げになったのか、今後も継続されるのか、多くの人が気になるのではないでしょうか。

そこで本記事では、電気代が値下げされるタイミングや、その要因をわかりやすく解説します。
さらに、値下げを活かして家計をより安定させる方法や、将来のためにお金を有効活用するコツも紹介します。
電気代が下がった今こそ、お金の使い方を見直すチャンスです!


電気料金っていつから値下げされるの?

はじめに、電気料金の値下げ時期についてチェックしておきましょう。

ポイントとなるトピックは以下の2つです。


  • 大手電力会社が電気料金を2024年12月より値下げ
  • 2025年1月より電気・ガス代に対する政府の補助金事業が再開

大手電力会社が電気料金を12月より値下げ

2024年11月に大手電力会社が発表した12月使用分(1月請求分)の電気代は、大手電力会社10社のうち、関西電力を除く9社で5円~104円の値下げとなりました。

値下げの背景には、火力発電に用いる液化天然ガス(LNG)や石炭の輸入価格が下がったことが挙げられます。

各電力会社における、使用量が標準的な家庭の電気料金(12月使用分)は以下の通りです。

北海道電力:9424円(▲67円)
東北電力:8730円(▲52円)
東京電力:8821円(▲47円)
中部電力:8559円(▲67円)
北陸電力:7659円(▲42円)
関西電力:7664円(前月と変動なし)
中国電力:8371円(▲60円)
四国電力:8491円(▲52円)
九州電力:7548円(▲5円)
沖縄電力:9463円(▲104円)*1


1月より電気・ガス代に対する政府の補助金事業が再開

2024年11月、政府は物価高に関わる経済対策の一つとして、 2025年1月~3月を対象に、電気・ガス料金を補助する「電気・ガス料金負担軽減支援事業」を再開することを閣議決定しました。
この施策により、一般家庭では2025年1月~2月の電気代から1キロワットあたり2.5円、3月分については1キロワットあたり1.3円の値引きが行われます。*2


電気料金が値上げ・値下げする要因は?

そもそも、私たちが月々支払う電気料金はどのようにして決まるのでしょうか。
電気料金の計算方法は以下の通りです。

基本料金+使用電力量に応じて変動する電力量料金±燃料費調整額+再生可能エネルギー発電促進賦課金 *3

このうち、特に値上げ・値下げに関わってくるのは「燃料費調整額」と「再生可能エネルギー発電促進賦課金」です。

これらに注目しながら、以下にご紹介する電気料金の変動要因をみていきましょう。*4


  • 政府からの補助金の有無
  • 海外の情勢
  • 国内の電力不足
  • 再生可能エネルギー発電促進賦課金の単価の変動

政府からの補助金の有無

1つ目の要因として挙げられるのは、政府による補助金事業が実施されるか否かです。
電気・ガス料金の補助金事業は、ロシアによるウクライナ侵攻で燃料価格が高騰したことをきっかけに始まり、「電気・ガス価格激変緩和対策事業」として2023年1月使用分から2024年5月使用分まで実施されていました。
さらに「酷暑乗り切り緊急支援策」として、2024年8月~10月使用分に対しても補助金を出す措置*5がとられたため、電気料金は下がり傾向がみられました。

2025年以降の補助金事業については、先にご説明した通りです。


海外の情勢

日本は火力発電の比率が高く、発電電力の70~80%程度を占めています。そして、火力発電に必要な燃料である石炭や天然ガス(LNG)、原油の調達は、ほとんど海外からの輸入に頼っている状態です。

実際、2022年以降はロシアによるウクライナ侵攻の影響や円安の影響で、燃料調達にかかるコストは高騰傾向にあります。
燃料の輸入価格の変動は、電気料金の「燃料費調整制度」に反映されるため、電気料金の値上げ、値下げに関わる要素の一つと言えます。地政学的リスクの影響は、今後も注視したいところです。*6


国内の電力不足

国内での電力の需給バランスが崩れることも、電気料金の変動に大きく関わります。猛暑や厳冬によって電力需要が供給量を上回ると、電気の市場価格が上がります。
特に、電力自由化後に設定された契約プランには、市場価格と連動して電気料金が変わるものもあり、過去には市場価格高騰の煽りをダイレクトに受けたケースもみられました。
政府は各事業者に対し、安定的な電力供給体制を構築するよう求めているため、電力不足による値上げは起きにくいとみられています。*6 *7 *8


再生可能エネルギー発電促進賦課金の単価の変動

毎年4月に、再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)の新しい単価が決まります。
再生可能エネルギー発電促進賦課金とは、太陽光発電や風力発電などをより普及させるための制度で、電力会社がこれらの方法で発電された電気を買い取る費用を、国民全員が負担する仕組みになっています。
再エネ賦課金の単価が上昇した場合、電気料金も高くなるのです。*6 *9


電気料金が値上がりした場合の対策

今後、再び電気料金が値上がりした際、私たちはどのように家計を守っていけばよいのでしょうか。

電気代高騰への対策として、ここでは以下4つの方法をご紹介します。


  • 電力会社・料金プランの見直しを行う
  • 節電に取り組む
  • 太陽光パネルを設置する
  • 省エネ家電に買い替える

電力会社・料金プランの見直しを行う

電力会社や料金プランを見直すことで、電気料金を抑えられる可能性があります。電力会社によって料金が異なるほか、同じ電力会社でも複数のプランがあります。
ライフスタイルや家族構成に合ったプランを比較し、切り替えることもおすすめです。
必ず料金シミュレーションを行い、お得なプランを見つけましょう。*10


節電に取り組む

節電に取り組むことも、電気料金の値上げを乗り切る方法の一つです。
手軽にできることから、少しずつトライしてみましょう。


【エアコン】

  • 冷房の設定温度を1度上げる、暖房は1度下げる
  • サーキュレーターで部屋の空気を循環させる
  • 室外機に直射日光が当たらないよう工夫する

【照明】

  • つけっぱなしを減らし、こまめに消す
  • 調光機能つきの照明に替える

【冷蔵庫】

  • 食品を詰め込みすぎない
  • ドアの開閉回数を減らす

【その他の家電】

  • 使わない場合はコンセントを抜く *11 *12

太陽光パネルを設置する

屋根に太陽光パネルを設置することで自家発電を行い、電気代を抑える方法もあります。
電気の購入量を減らせるほか、余った電気は電力会社に買い取ってもらうことも可能です。
ただし、太陽光発電設備の導入には、80万円~130万円前後の費用がかかるとされています。*13

どの程度お得になるかを見極めたうえで、導入の是非を決めましょう。*10


省エネ家電に買い替える

消費電力の少ない「省エネ家電」に買い替えることも一つの方法です。
特に、10年以上使用している家電は要チェックです。たとえばエアコンの場合、最新型の製品と10年前の製品では、年間の電気代が数千円以上変わるケースも少なくありません。

購入費用はかかりますが、長期的な視点で捉えるとお得になる可能性があります。*10 *14


反対に電気料金が値下げした時にすべきこと

政府の補助金などによって電気料金の値下げが行われると、可処分所得がふえることが期待されます。
しかし、家計に余裕ができたからといって、それをすぐに消費に回してしまうのは危険かもしれません。
ここでは、電気料金が値下げされたとき、家計のことを考えてすべきことを紹介します。


改めて固定費を見直す

電気代が下がったタイミングこそ、他の固定費を見直すチャンスです。たとえばスマホやインターネットの契約内容を確認してプランを変更する、各種サブスクリプションサービスを解約するなど、不要な固定費がないかをチェックしてみましょう。
生命保険や自動車ローンなども、切り替えると月々の負担が減る可能性があります。家計全体を見直すことは、可処分所得をさらに増やすきっかけとなるでしょう。*15


積立投資など家計の余裕を活かしお金を「増やす」習慣をつける

値下がりによって浮いた電気代を貯蓄に回すだけでなく、投資に活用し、将来に向けた資産形成を図ることもおすすめです。
2024年からスタートしたNISAの新制度では、非課税保有期間が無期限になったほか、年間投資枠や非課税保有限度額も拡大され、さらに利用しやすくなりました。
長期的に積み立て投資をすることでリスク軽減を図りながら、安定的な資産形成ができると期待されています。


電気料金の値下げに関するよくある質問

最後に、電気料金の値下げに関するQ&Aを2つご紹介します。


  • 2024年11・12月の電気代が高いのですがどうしてですか?
  • 2025年1月からどのくらい電気代が安くなりますか?

2024年11・12月の電気代が高いのですがどうしてですか?

2024年11月、12月の電気代が上がったのは、2024年8月から政府が追加実施してきた電気・ガス料金への補助が10月の使用分で終了したためです。
11月に使用し、12月に請求される、大手電力会社10社の電気料金は、平均的な使用量の家庭で500円~600円程度の値上げとなりました。*16


2025年1月からどのくらい電気代が安くなりますか?

冒頭でご紹介したように、2025年1月から政府の補助金が再度スタートしました。
そのため、2025年1月から3月使用分の電気代は、多くの家庭で安くなることが見込まれます。大手電力会社が発表した1月使用分の標準家庭向け料金は、10社全てで値下がりしました。
12月使用分との比較でもっとも値下がり幅が小さかったのが北陸電力の575円、もっとも値下がり幅が大きかった四国電力は653円となっています。
なお、電気料金の最高値は北海道電力の8,833円、最安値は九州電力の6,923円です。*17


電気料金の変動を見越し、賢く家計管理

電気は私たちの暮らしに欠かせないものであり、電気料金の値上げは家計にとって大きな打撃となります。
海外情勢や為替相場など、電気料金の変動につながる要因は複数あり、今後も状況を注視していく必要があります。
2025年に入り、補助金事業などによって電気料金の高騰は落ち着きつつありますが、節電の意識を持ち、値上がりに備えておくことが大切です。浮いた分は将来のための貯蓄や資産形成に活用するなど、お金の使い道を広げてみるのもおすすめです。



本コラム執筆時点における情報に基づいて作成しておりますので、最新情報との乖離にご注意ください。

*1 日本経済新聞「1月電気代、9社が5〜104円値下げ 燃料価格下落で(2024年11月28日)」
*2 資源エネルギー庁「電気・ガス料金支援」
*3 資源エネルギー庁「月々の電気料金の内訳」
*4 資源エネルギー庁「電気料金の改定について(2023年6月実施)」
*5 エネマネ「電気代補助金は3月まで!家計への影響はどれくらい?」
*6 Blue Media「2025年、電力会社は値上げする? 値下げする? 電気料金の見通しや値上げ対策方法を解説」
*7 TERASELでんき「電気の市場価格とは? 市場価格が決まる仕組みや過去の市場価格高騰の事例をご紹介!」
*8 エネチェンジ「市場連動型プランはやばい?どこの新電力・電力会社が扱っている?」
*9 四国電力「「再エネ賦課金」を払うのって、なんでやねん」
*10 エネチェンジ「2025年3月の電気代は値上げ?値下げ?電気料金は今後どのくらい高騰する?」
*11 オリックス銀行「電気代の節約方法 今日からできる手軽な節約術やポイントを解説」
*12 ドコモでんき「電気代の節約方法は?効果的な4つの節約術を詳しく解説」
*13 マイナビニュース太陽光発電「【2025年最新】太陽光発電の設置費用は平均いくらかかる?戸建ての相場や内訳を徹底解説◆専門家監修」
*14 TERASELでんき「10年前のエアコンはもう限界?買い替えるなら思いきってハイグレードに変えたほうが良い理由」
*15 auでんき「今すぐできる定番の節約8選!光熱費などの固定費から日々の節約方法まで詳しく紹介」
*16 NHKニュース「政府の電気・ガス料金補助 10月使用分で終了 再開求める声も」
*17 日本経済新聞「2月電気代575〜653円安く 大手10社、政府支援で負担減」

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