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今さら聞けない株式の基本!注文方法と売買の流れを分かりやすく解説
今さら聞けない株式の基本!注文方法と売買の流れを分かりやすく解説

今さら聞けない株式の基本!注文方法と売買の流れを分かりやすく解説

2023/05/07・提供元:

Money Canvas

株式の主な注文方法には、「指値(さしね)」と「成行(なりゆき)」があります。*1

株式投資が初めてという方には、あまり聞き慣れない言葉かもしれません。

今回は、株式投資を始めるなら知っておきたい、指値や成行といった注文方法、売買の流れについて解説します。




株式ってなに?知っておきたい株式の基本

「投資を始めたい」と考えたとき、代表的な投資商品として「株式」があります。

そもそも、株式とはどのようなものなのでしょうか。

ここでは、初心者が押さえておきたい「株式の仕組み」や「株式を購入するメリット」について解説します。


株式の仕組み

株式とは、株式会社に対して出資することで発行されます。*2

世の中にある会社は、様々なサービスや商品を提供し、利益をあげることを目的としています。

サービスや商品を提供するには資金が必要ですが、資金調達の手段のひとつとして、「株式」があります。*3


株式を所有している人は「株主」と呼ばれ、株主総会での決議権をもったり、会社の利益を配当として受け取ったり、さまざまな権利をもちます。*4

株式会社は、株主から集めた資金を返済する必要はありません。*2

株主が株式を換金したい場合、証券取引所を通して、株式を買いたい第三者に売ることで現金に換えることができます。*5


株式から得られる3つのメリット

株式を購入すると、下記のとおり3つのメリットがあります。*6


  • 値上がり益(キャピタルゲイン)
  • 配当(インカムゲイン)
  • 株主優待

会社が株主に対して、自社の製品やサービスを贈ることを「株主優待」といいます。*7

株主優待で受け取れるのは、米などの食料品から、食事や買い物の割引券まで様々です。*8



2

引用)日本証券業協会 投資の時間「株主優待・配当金の魅力」



任意の制度であり、すべての株式会社が実施しているものではありませんが、株主優待を目的に株式投資を始める人が増えています。*7


「配当(インカムゲイン)」とは、所有する株式の数に応じて、会社の利益の一部を受け取ることを指します。*9

会社の業績によって配当の有無や増減が決定され、配当を実施する会社では年に1〜2回ほど、株主へ還元しています。*8

2019年3月時点での平均配当利回りは1.94%であり、下図のとおり、過去20年間ではどの時期においても、定期預金の平均金利よりも平均配当利回りが高くなっています。



3

引用)日本証券業協会 投資の時間「株主優待・配当金の魅力」



しかし、会社の業績や景気による影響を受ける場合もあり、必ずしも受け取れるものではない点には注意が必要です。


証券取引所において、株式を売却することで得られるのが「値上がり益(キャピタルゲイン)」です。*10

成長が見込める株式を買い、購入時より値上がったタイミングで売れば、大きなリターンを期待できます。

一方で、購入時より値下がりする場合もあるため、安全性は低いということは覚えておきましょう。*11


始める前に知っておきたい、株式の注文方法

では、株式を購入するには、どのような手続きが必要なのでしょうか。売買の流れや、注文方法についてみてみましょう。


株式はどこで購入できる?

個人投資家の場合、株式は証券会社を通じて購入します。*12

一般的に、株式は証券取引所で売買されており、日本では東京・名古屋・福岡・札幌の4ヵ所にあります。*13



4

引用)日本証券業協会「株式会社制度と証券市場のしくみ」p10



証券取引所での株式の売買を認められた会社を「上場会社」と呼びます。*13

上場会社になるには、証券取引所が設定した基準を満たさなければなりません。

市場によって基準は異なりますが、経営の健全性や収益の安定性など細かな条件が求められるため、上場会社になることで社会的信用度は高くなります。*13*14


株式の注文方法には、「指値」と「成行」がある

株式を買ったり売ったりする際、主な注文方法は「指値」と「成行」の2種類があります。*1


指値とは、「○○円で買いたい」や「○○円で売りたい」と値段を指定して注文する方法です。*15

購入する場合は指定した金額以下の株価、売却する場合は指定した金額以上の株価で売買が成立するため、希望通りの値段で売買を行うことができます。

一方で、指定した金額によっては買い手(売り手)が見つからず、なかなか注文が成立しないというデメリットもあります。


成行は、金額を指定せず、「いくらでも良いから買いたい(売りたい)」という注文方法です。*16

市場価格の変動が大きいタイミングでは、予想以上に高い(安い)値段での売買成立となるリスクがあります。

しかし、取引の成立を優先したい場合には適した方法です。*15


株式の売買の流れ

株式の売買注文には、下記のとおり主に5つのステップがあります。*17*18


  • 取引を行う口座の開設
  • 購入する場合、取引口座へ入金
  • 売買注文の指示
  • 取引報告書の確認
  • 売買代金と株式の受渡し

まず、株式投資を行うためには、証券会社の取引口座を開設します。

手続きが便利なネット証券会社や、対面相談が可能な証券会社などがあるので、自分に合う会社を見つけましょう。


口座開設が完了すれば、株式の取引を始められます。

株式を買いたい場合は、注文前に口座への入金が必要です。


そして、取引において重要な売買注文のステップに進みます。

具体的には、下記のような項目について指示します。*18


  • 銘柄および証券コード
  • 取引する数量
  • 値段(「指値」や「成行」など)
  • 「売り」または「買い」の別
  • 注文の有効期限
  • 市場

売買が成立することを「約定」といいます。*19

約定後、証券会社から「取引報告書」が届くので、注文した内容と相違がないか確認しましょう。


約定日を含めて3営業日目に、売買代金および株式が受け渡されます。


まとめ

株式の注文方法には「指値」や「成行」があります。

聞き慣れない専門用語が多く、難しいと感じる人も多いでしょう。

しかし、個人投資家が株式を購入すると、株主優待や配当、値上がり益といったメリットがあります。

まずは、株式の仕組みや注文方法を知るところから始めてみてはいかがでしょうか。



出所)

*1,8,10-12,15-19 日本証券業協会 投資の時間

*2,5 東京証券取引所「株式ABC」

*3,4,9,13 日本証券業協会「株式会社制度と証券市場のしくみ」

*6 金融広報中央委員会 知るぽると「株式」

*7 日本証券業協会「わたしの資産形成 株主優待を楽しみながら」p2

*14 東京証券取引所「なるほど!東証経済教室」(上場会社とは【1】〜上場審査とは〜)


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