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あまり行きたくない飲み会を断りきれずに5,000円も使ってしまった……こんな経験に心当たりのある人もいるかもしれません。
例えばその5,000円を毎月投資に回した場合、10年後、20年後どのくらいのお金になっているかご存じでしょうか。たかが5,000円ですが、されど5,000円です。今回は、毎月5,000円をどのように使うかによって将来のお金がどう変わるのか、ケース別に計算してみました。
まずは毎月5,000円ずつ浪費した場合のことを考えてみましょう。1年間で無駄にしたお金は6万円、10年間で60万円、20年間で120万円にもなってしまいます。
5,000円×12ヵ月(1年)= 6万円
5,000円×120ヵ月(10年)= 60万円
5,000円×240ヵ月(20年)= 120万円
なにげなく使っているお金も「ちりも積もれば山となる」で年数が経つと大きな金額になっていることが分かるのではないでしょうか。120万円あれば、いろいろなことに使えますよね!
続いて毎月5,000円ずつ預金(半年複利)した場合を考えてみましょう。大手銀行における2020年1月時点の普通預金の金利0.001%で計算すると1年後には6万円、10年後には60万30円、20年後には120万121円です(税引前)。
1年後 → 6万円
10年後 → 60万30円
20年後 → 120万121円
金利が低いので、20年預けても121円しかふえません。
今では信じられませんが、バブル期には定期預金の金利が6%を超えていたこともあります。預金金利がそれだけ高い時代であれば預金しておくだけで資産形成を行うことが可能でした。
最後に毎月5,000円を平均利回り3%の投資信託でつみたてた場合について10年後、20年後どうなるのか計算してみましょう。
利回り3%の投資信託でつみたてをした場合、1年間で貯まるお金は約6万775円(税引後、以後同様)です。「1年間で800円ぐらいだったら金利がまったく付かない場合と比較してもたいしたことないな」と思った人もいるかもしれません。
しかしこれを10年間続けた場合、10年後には約67万7,936円、20年間つみたてた場合は約153万7,766円にもなります。金利が付かない場合と比較して大きな差が生まれたことが分かるでしょう。
1 年つみたてた場合 約6万775円
10年つみたてた場合 約67万7,919円
20年つみたてた場合 約153万7,685円
※上記金額は、利息端数切捨て、半年複利、利息組込み時期期初、複利毎課税20.315%として試算
なぜ1年間で800円程度の差だったものが、20年間で30万円以上もの差になるのでしょうか。それは、「複利効果」を享受することができるからです。
複利とは、利子を元金に上乗せしその元利金に利子が付くことをいいます。例えば100万円を年利3%で預けた場合、1年後には103万円になりますが、2年後は利子分の3万円も元本に含まれて計算されるため、103万円×年利3%=3万900円になるのです。
単利計算であれば利子は3万円のみですからこの900円こそ複利効果のたまものといえるでしょう。
投資は、必ずお金がふえることが保証されているわけではなく、元本が減ってしまうリスクがあります。
リスクを抑える投資商品としては、投資信託があります。資産を分散投資し、リスクの低減を行っています。
また、基準価額が高いときも低いときも長期的にコツコツとつみたてる買い方をすれば、平均購入単価が平準化され、一時的な価格の下落(相場変動)による影響を抑えることができます。
毎月の収入のうち5,000円をどのように使うかで10年後、20年後の貯蓄額が大きく変わる可能性があることは理解して頂いたのではないでしょうか。しかしお金があるとつい使ってしまうのが人の心情ですよね。
毎月一定額を貯蓄し続けることは意外と難しいことかもしれません。そこで毎月お金を貯めたいと思っている人には、強制的に貯蓄できる仕組みを作ることが有効です。
給料が振り込まれる口座から毎月自動引き落としされるように設定する「先取り預金」や「先取り投資」などが代表的です。
また投資というと大きな金額でしかできないイメージがあるかもしれませんが、つみたて投資であれば金融機関によっては100円という少額からでも始めることができます。
毎月の給料日など決められた日に決められた金額を投資に回す仕組みを一度作ることで、先ほどシミュレーションした20年後の資産が実現するかもしれませんよ!
つみたて投資は長期で取り組むほどリスク分散になったり、まとまった金額になったりします。つまり若いうちに投資を始めれば始めるほど有利になるのです。
お金が貯まりにくい人の場合、「行きたくない飲み会」「必要のない割引セールの商品」「コンビニでのついで買い」など知らず知らずのうちに理由を付けて浪費しているお金は少なくありません。
一度自分のお金の使い方を丁寧に見直し、お金を大事に使う習慣を身に付けてみてはいかがでしょうか。
執筆者:株式会社ZUU
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