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ネット通販決済時の海外送金手数料は?個人でも使える方法はある?
ネット通販決済時の海外送金手数料は?個人でも使える方法はある?

ネット通販決済時の海外送金手数料は?個人でも使える方法はある?

21時間前に公開
提供元:清水沙矢香

ネット通販がどんどん発展し、クレジットカードやデビッドカードだけでなく複数の支払い・送金方法の選択が可能になっています。

特に海外の店舗からモノやサービスを購入する時、国や地域によってはカード以外の決済方法がメインになることもありますし、高額なモノの場合は分割やリボ払いを利用したい、と思うこともあるでしょう。
その場合はどうすれば良いのか、またそれぞれの決済方法にはメリットやデメリットがありますので、ここでご紹介していきたいと思います。


海外のネットショップの利用状況

近年、海外からインターネットで直接モノを買う人はふえていることでしょう。モノに限らず、海外のサイトが展開する航空券や宿の予約サービスなどもあります。

国内では手に入らないから、日本で買うより安いから、など理由はさまざまですが、グローバル決済会社であるペイパルが2022年8月に公表した調査結果によれば、2021年ではオンラインショッピング利用者のうち31%が海外通販を利用しています。*1


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日本での越境EC利用状況

出典)ペイパル「「2022年ペイパル海外通販レポート」を発表」


25歳から34歳にかけての世代で利用者は最も多く、また全体では77%がスマートフォンで海外通販を利用しています。カフェで、あるいは自宅でくつろぎながらスマートフォンで商品を選ぶ。
海外からの買い物がかなり身近になっている様子がうかがえます。

では、越境EC利用者はどんな国からどんな商品を購入しているのでしょうか。

最も多いのは衣料品・アパレル(34%)、そこから美容・コスメ(21%)、現物での娯楽・教育商品(16%)と続いています。


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越境ECで購入するモノや購入元

出典)ペイパル「「2022年ペイパル海外通販レポート」を発表」


購入元はアメリカ・中国・韓国が31%ずつで、この3か国でほとんどを占めています。

そして、決済方法はクレジットカードが最も多く53%となっていますが、圧倒的というわけでもないようです。
実際、海外送金にはさまざまな方法がありますのでご紹介していきます。


海外送金1)クレジットカード・デビットカード

これは上に紹介した通り、越境ECでも最も使われている決済方法です。店舗の指定通りにカード番号、有効期限やセキュリティコードを入力すればいいというシンプルな手法です。
またクレジットカードとは異なりますが、後払いではなくその場で口座から現金が引き落とされるデビットカードを利用しているという人もいるでしょう。
ただ、クレジットカードは使えてもデビットカードは使えないというショップも時折みられます。

最も身近な決済方法として非常に便利なクレジットカードですが、デメリットがないわけではありません。
カード情報が店舗に渡ることで不正利用の可能性を完全に排除することは難しく、また皆さんもご存知の通り、カード情報の漏洩も完全に避けることは難しいものです。
セキュリティが担保されているショッピングサイトかどうか、必ず確認した上で利用しましょう。


海外送金2)第三者決済

第三者決済とは、店舗と購入者の間に第三者である決済サービス会社が入り、店舗側にクレジットカード情報を渡さないまま支払いを完了できるものです。


第三者決済の利用方法

その代表格が「ペイパル(PayPal、以下ペイパル)」で、作成したアカウントにクレジットカードあるいはデビットカードの情報を登録しておきます。
振替設定をすれば銀行口座も登録できます。ペイパルはモノやサービスを提供する企業側の実質的支配者の本人確認とそれに基づく審査を行っていますので、そこで安全性が担保されるという考え方もあります。*2


第三者決済のメリット・デメリット

第三者決済のメリットは、セキュリティの高い環境で決済できるということです。
ただ一方で、例えばペイパルの場合、ペイパル自体には分割支払いの設定はありません。
よって購入手続き後にクレジットカード会社側にサイトや電話などで連絡し、分割やリボ払いの設定をする必要があります。*3


海外送金3)直接振込

国や地域、店舗によっては店舗の銀行口座への現金振込を受け付けているところもあります。直接振込には2種類があります。


インターネットバンキングでの振込

インターネットバンキングのサービス一覧内に「外国送金」の項目がありますので、必要な設定と資料を作成し手続きを行います。


銀行窓口での振込

銀行の窓口で海外送金の手続きを行うのも方法のひとつです。概ね以下のような手順です。*4
まず外国送金を扱っている店舗を確認し、来店予約をします。
Webで事前に作成した送金依頼書を持参するか、あるいは自分の手元で送金依頼書を印刷できない場合には受付番号を提示し、手続きを行います。


直接振込のメリット・デメリット

銀行での直接振込は窓口で手続きを行えるので、安心感が高いというメリットがあります。
一方で手数料が割高になりがちなほか、すべての店舗で受け付けているわけではないため、窓口での送金手続きには手間がかかるのが難点でもあります。
なお、国内銀行の海外支店宛の送金か、現地の銀行への送金かによって手数料が異なる場合があります。


海外送金全般の注意点

ここまで越境ECを利用する際の送金方法について紹介してきました。
ただいずれのサービスを利用する場合も、いくつか気をつけておきたいことがあります。

まず、それぞれの手続き方法や銀行などによって扱っている通貨の種類が違うということです。
店舗が現地通貨での決済を必要としている場合は現地通貨に両替する必要があります。
よって場所や店舗によっては支払い方法が限られます。
そして手続きに関する手数料に加え、外貨への両替に別途手数料がかかる場合があります。

またオンライン決済の場合は、必ず安全な環境を選びましょう。例えば外出先のWi-Fiなど信頼性が不明な場所での個人情報やカード情報の入力は控えた方が良いでしょう。
近年では偽のWi-Fiスポットを作って、ユーザーが入力した情報を抜き取る犯罪も横行しています。
スマートフォンで気軽に手続きができるのでついつい忘れがちですが、越境ECを楽しいものにするためにもこの点は徹底しておきたいものです。
またオンライン決済を利用する場合は手数料などについて行き違いなどがないように、事前に料金などについて確認しておくのが良いでしょう。



本コラム執筆時点における情報に基づいて作成しておりますので、最新情報との乖離にご注意ください。

出典
*1 ペイパル「「2022年ペイパル海外通販レポート」を発表」
*2 ペイパル「STEP 3:ビジネスアカウントの本人確認手続き(法人の方)」
*3 ライフカード「PayPalとは?使い方やメリット、注意点を解説!」
*4 三菱UFJ銀行「外国送金」


清水 沙矢香
しみず さやか

2002年京都大学理学部卒業後、TBSに主に報道記者として勤務。社会部記者として事件・事故、テクノロジー、経済部記者として各種市場・産業など幅広く取材、その後フリー。取材経験や各種統計の分析を元に多数メディアや経済誌に寄稿中。

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