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毎月の給料とは異なり、まとまった金額を手にすることができる「ボーナス(賞与)」。社会的に先行きが不安で「貯蓄」しようと考えている人も多いかもしれませんが、将来に備えるのであれば「投資」にチャレンジしてみませんか?
今回は、投資をはじめるときの注意点と初心者向けの運用についてまとめてみました。
HR事業などを展開するベースメントアップス株式会社が、社会人を対象に「ボーナスの使い道」についてアンケート調査(「仕事に関する意識調査(2019年10月)」)した結果、選択回答4項目のうち62%の人が貯蓄すると回答しました。
多くの人が将来に備えようと考えている一方で、日本の銀行預金は超低金利であり、せっかく長い期間お金を預けても利息で資産を増やすことは厳しい状況です。
一方で、例えば「投資信託」は比較的リスクの低い商品でも相場次第で年間数%の利回りが期待できると言われており、若いうちから投資をはじめることで将来的に大きく資産を増やすことができる可能性があるでしょう。
そこでボーナスの使い道には、「貯蓄」からステップアップして「投資」を選択肢に入れてみませんか?
前提として、投資には多かれ少なかれリスクがともなうことを覚えておきましょう。とくに、これから初めて投資を行う場合は、まとまった金額を一度に投資するのではなく、少しずつ運用することを心がけたいもの。
ボーナスを元手にする場合は、あらかじめ分割して毎月数千円~数万円を投資に回す、と決めておくといいでしょう。
投資信託のほかに、株式投資にチャレンジするのもいいでしょう。ただし、投資よりもリスクが高く、個別に1社だけの株に狙いを定めてしまうのも危険です。数社以上に分散して投資すると、リスクが軽減されるほか、複数の株を比較することで投資経験も身に付きます。
さらに同じ会社の株であっても一度買うだけでなく少額で2~3回繰り返し購入すると、より有意義な投資経験になるでしょう。
投資商品にはさまざまな種類がありますが、初期費用やリスクなどを踏まえると初心者には「投資信託」が適しています。
基本的には短期~中期の売買差益が目的であれば「株式投資」を、中期~長期の売買差益が目的であれば「投資信託」を運用するといいでしょう。もちろん場合によっては長期的に株式投資をすることで株主優待を受け続けるなどのメリットを得られることもあります。
株式投資では、自分の好きなタイミングで株式を売買することができます。買った株式が購入時より高く値上がりした時点で売ることによって利益を得ますが、すべて自分の判断で行うという難しさがあります。株主優待や配当金を得ることもできます。ただし、通常最低でも10万円程度の元手が必要となるため、そのぶんリスクも大きくなります。
それに対して投資信託では、先に述べたように小額からでも積み立てをはじめられます。また運用のプロに投資の方針や判断を任せることで、経済や金融情勢に関して深い知識がなくても比較的低いハードルで投資をはじめることができますよ。
若手ビジネスパーソンのみなさんなら、初心者向け・長期運用向けの制度として「iDeCo(イデコ)」や「つみたてNISA」を活用するといいでしょう。いずれも運用益が期待できる以外に、さまざまな税制優遇のメリットがあります。
「iDeCo(イデコ)」は、自分で掛金を拠出して、運用・資産形成をする私的年金制度のことです。月額5,000円から毎月一定の金額を積み立て、60歳を過ぎると年金給付として受け取ることができます。
掛金が全額所得控除となるため、例えば会社員の場合は年末調整で所得控除の申請をすることで節税することができます。
iDeCoの加入にはいくつか条件があるため、iDeCo公式サイトで確認するほか、現在利用している銀行HPなどでチェックしてみるといいでしょう。
一般的に金融商品を運用するとその利益には約20%の税金がかかりますが、「NISA」(または「つみたてNISA」)の税制優遇制度を利用すれば、NISA口座(つみたてNISA口座)で得た一定範囲内の運用益は非課税になります。
その中でも「つみたてNISA」は年間投資額40万円までを20年間非課税で運用することができ、小額からの長期投資に向いているため、これから投資をはじめる若手ビジネスパーソンはぜひ利用したい制度です。
投資商品のラインアップも低コストで投資初心者向けのものが多いのがポイントです。金融機関でさまざまな商品の取り扱いがありますので、こちらも普段利用している銀行のHPなどをチェックしてみましょう。
投資にともなうリスクをしっかりと理解し、便利な制度を利用して少しずつ運用していけば、お金を増やすための有効な手段となるでしょう。とくに長期投資の場合は時間が大きな味方になるので、若いうちにスタートできるのは大きな利点です。
毎月の給料から一定額を投資することが難しい人も、ボーナスを元手にそれを分割して毎月投資することで投資の習慣を身につけていってはいかがでしょうか。
※記事内の情報は更新時点のものです。最新情報は別途ホームページ等でご確認ください。