
春は進学や就職、転勤などで新生活を始める人が多い季節です。
しかし、家具・家電の準備や引越し費用、家賃や光熱費など、想像以上にお金がかかることも少なくありません。
本記事では、新生活を安心してスタートするために必要な物を整理するとともに、初期費用や毎月の生活費の目安、お金の準備で押さえておきたいポイントを分かりやすく解説します。
新生活に引っ越しはつきものです。
まず、費用を抑えられる引っ越し時期や引っ越し費用についてみていきましょう。
引っ越し料金は、以下のような要素によって決まります。*1
トラックを使う分、見積もり料金が上がります。
ベッドや大きめのタンスなどの大型家具は、思い切ってリサイクルに出すなどして、引っ越し先で新しいものを購入するという方法もあります。
すべてを新調するのは大変ですが、持っていくより買ったほうが得な物はないか検討してみましょう。
引っ越し費用は時期によって変わり、引越しが集中する時期は高くなります。
下の図1は、公益社団法人 日本トラック協会が引っ越し業者6社に2023年度の引っ越し件数をヒアリングし、月別に件数をまとめたものです。*2
この図をみると、引っ越しの繁忙期は3月から4月にかけてということがわかります。
この時期は、学生にとっては「入学」「卒業」、社会人なら「就職」「転勤」と、新しい生活を始める人が多いため、引っ越しが多いのです。
出典)図1 大手引っ越し事業者6社の引っ越し件数(2023年度)(「令和5年度における大手引越事業者6者の引越件数」国土交通省)
こうした影響を受け、3月と4月の引っ越し料金は高いという状況があります(図2)。*1
出典)図2 月別引っ越し料金(4人家族の場合)(「引越し費用・料金の相場」SUUMO)
引っ越し費用が高くなる繁忙期を避けることができれば、引っ越し費用を抑えられるでしょう。
同じ日であっても、引っ越し時間によって料金が変動します。
SUUMOの調査によると、引越し業者を利用した移動距離50km未満の引っ越しの場合、家族・カップルの引っ越し料金は、一番安い19時以降と一番高い7時以前の平均金額の差は83,781円にも上ります。
時間に余裕がある場合は時間帯を指定しない「フリー便」を活用すると料金を抑えることができます。
対応可能な時間帯と時間帯別の費用は引越し業者によって異なるため、見積もりを活用して複数の業者を比較してみるといいでしょう。
次に、住居費についてみていきます。
一般的に家賃は手取りの2~3割に収めるのが理想的とされます。*3
家賃は一度契約すると同じ金額を支払い続ける必要がありますので、家計のバランスを見て慎重に決めましょう。
下の表1は収入の25%、30%、35%にあたる金額です。家賃の目安として考えるといいでしょう。*4
出典)表1 家賃の目安(「家賃は収入の何割が目安?給料やライフスタイルに沿った物件の選び方」三菱UFJニコス)
クレジットカードで支払える物件ならポイントがつくため、現金で支払うよりもお得です。
家賃は多くの要素によって決められています。駅からの距離や築年数、階数、構造、間取りや広さなど、さまざまな要素のうち、「これだけは譲れない」という条件を絞り込んで優先順位をつけた上で、希望の金額におさまるよう検討しましょう。
賃貸物件を借りるときには、家賃だけでなく、敷金や礼金、仲介手数料など、さまざまな初期費用がかかります。*5
次に、新生活の必需品をみていきましょう。
下の表2は2人で暮らし始める際の家具・家電のリストです。
以下の「二人」を該当する人数に置き換え、既にあるものを利用するのか、あるいは新たに準備するかどうかをチェックしてみてはいかがでしょうか。*6
出典)表2 新しい暮らしに必要な家具と家電(「同棲に向けて確認したい家具家電チェックリスト。購入する前に押さえたいポイントとは?」URネット)
次に、以下のリストは、生活に最低限、必要な生活用品です。*7
出典)図3 生活に必要な生活用品(「一人暮らしに必要なものリスト。家具や家電、日用品で買うものは?」三菱UFJニコス)
この他、インターネット回線が引かれていない住居の場合は、利用状況や目的などにあわせてネット環境を整える必要があります。
ポケットWi-Fiやホームルーターであれば、工事不要でインターネットを利用することができます。
生活費はどの程度、必要なのでしょうか。
目安になるものに、総務省の「家計調査報告」があります。
この調査報告によると、2025年10月の2人以上世帯の消費支出は306,872円で、その内訳は下の表3のようになっています。*8
ただし、この統計には、「持ち家の帰属家賃」(持ち家に住んでいる人が、同じ家を賃貸で借りていたら払うであろう家賃を一般の市場価格に換算した金額)が含まれていません。*9
そのため賃貸住宅に住んでいる人の家賃を正確に把握することはできませんので、注意が必要です。
出典)表3 消費支出の内訳(「家計調査報告 ー2025年(令和7年)10月分ー」p.2 総務省)
新生活のスタートには、引っ越し費用や住居費、家具・家電の購入など、まとまったお金が必要になります。
事前に必要な支出を把握し、優先順位をつけて準備することで、無理のない新生活を始めることができます。
ポイントを押さえて工夫しながら、新たな生活に向けて準備を進めていきましょう。
本コラム執筆時点における情報に基づいて作成しておりますので、最新情報との乖離にご注意ください。
出典
*1 SUUMO「引越し費用・料金の相場」
*2 国土交通省「令和5年度における大手引越事業者6者の引越件数」
*3 金融広報中央委員会 知るぽると「初めての1人暮らし、賢いお金の管理術 出ていくお金を減らすには、固定費の見直しが最優先」
*4 三菱UFJニコス「家賃は収入の何割が目安?給料やライフスタイルに沿った物件の選び方」
*5 Money Canvas「新生活、一人暮らしにいくら必要?家賃相場、引越代等を把握し上手に節約しよう」
*6 URネット「同棲に向けて確認したい家具家電チェックリスト。購入する前に押さえたいポイントとは?」
*7 三菱UFJニコス「一人暮らしに必要なものリスト。家具や家電、日用品で買うものは?」
*8 総務省「家計調査報告 ー2025年(令和7年)10月分ー」p.2(2025年12月5日)
*9 総務省「持ち家の帰属家賃の推計方法」
