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投資初心者の中には、気になる投資信託を見つけても「買い時は今なのか?」と悩んでしまう人も多いでしょう。購入するタイミングの1つとして「基準価額」を見て判断するという人もいますが、これは正しいのでしょうか?この記事では、基準価額では判断できない理由と、どのように投資信託を購入すべきか解説します。
まずは、投資信託とはどのような金融商品なのか、整理しておきましょう。
投資信託は、多数の投資家からお金を集めて1つ(ファンド)にまとめ、それを運用のプロ(ファンド・マネージャー)がさまざまな投資対象に分散して投資・運用する商品です。
少額でも取り組めることや、自分で個別の銘柄を選んだり投資先のバランスを考えたりしなくてもプロが選定してくれることなどから、投資初心者にも人気があります。
投資信託の投資対象は多岐にわたります。
投資資産は株式、債券、不動産など、投資エリアは日本国内、海外(海外の中でも先進国、新興国、特定の国などさらに細かく分類されることもあります)など、これらを組み合わせて投資信託は成り立っています。
基準価額は、基本的に1万円からスタートして運用の結果や為替の影響などを受けながら毎日変動していきます。これを株式投資における株価のように考えて、「基準価額が高い=良い投資信託」と考えがちですが、そうとは限らないので要注意です。
基準価額は純資産総額を総口数で割って求められるのですが、「欲しい」という人が多くなれば総口数も増えます。そのため、基準価額は需給と連動するものではありません。
また、基準価額は分配金が出ると減少します。そのため運用成績や需給バランスが同じでも、より高分配をうたう投資信託の方が基準価額は低くなります。
投資信託の月次レポートを見れば、基準価額がどんな理由でどれくらい変化したのかを確認することができます。月次レポートには、基準価額や分配金などとともに確認しておきたい指標がほかにも載っています。
こういった数字も参考にして購入する投資信託を選ぶとよいでしょう。
多くの投資商品と同じように、投資信託も「安いときに買って、高いときに売る」ができれば利益を上げることができます。
ただ、その購入タイミングを図るのはプロでも難しい面があります。そこで初心者に適しているのがタイミングを計って購入するのではなく、一定期間ごとに同じ金額を継続して購入し続ける「積立投資」です。
「ドルコスト平均法」は一度にまとめて大きな金額を投入するよりも、複数回に分けて時間を分散させて少額ずつ購入していく方がリスクを抑えられることを利用した投資手法です。
毎回同じ金額を複数回、投資していくということは、投資信託の基準価額が高いときは少ない口数を買って、基準価額が低いときは多くの口数を買うということです。あえてタイミングの判断をせずに、毎月自動的に一定の金額を積み立てる設定をしておくだけで、カンタンな上に“高値づかみ”のリスクを抑え、安いときの“まとめ買い”もできます。
ドルコスト平均法は何年、何十年とコツコツ積み立てていくことでより効果を発揮するようになります。投資信託は、(株の)デイトレードのように短い時間で売買を繰り返して利益を上げるような投資ではなく、中長期投資に向いた商品のため、この方法との相性が良いのです。
投資信託をいつ購入するのかという購入タイミングと同様に、どこで購入するのかも重要なポイントです。投資信託は、銀行や証券会社に投資信託の口座を作って取引します。どの金融機関を選ぶかによって、選べる投資信託の種類、利用できる比較ツール、受けられるサポート、手数料などが異なります。
例えば、
初心者でも取り組みやすい環境を整えている金融機関を選ぶのも1つの方法です。
執筆者:株式会社ZUU
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